カラスウリ
(烏瓜・唐朱瓜、ウリ科)---
Trichosanthes cucumeroides
(Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav. ---
カラスウリは「虫媒花」で、夜行性の蛾であるスズメガの仲間がやってきます。それで、花は白く大きく派手に見える装飾があると言われます。
クルクルのヒゲを出した蔓に緑色の小さな西瓜に似た果実が生り、徐々に橙色を帯びてきます。
カラスウリは実の中にできるタネで増えますが、他の方法もあり、なんと、蔓が下向きに伸びて地に潜り、イモを作って増えるのです。まるで落花生(炒ればピーナッツ)ですね。
撮影 : 千葉県八千代市 2006年9月16日
科 |
ウリ科 |
属 |
カラスウリ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草、つる性植物 |
標準和名 |
カラスウリ |
漢字表記 |
烏瓜、唐朱瓜 |
学名/栽培品種名 |
Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. |
RDB |
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花期 |
夏:7~9月 |
結実期 |
秋:10~11月 |
原産地 |
日本、中国 |
備考 |
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国内分布 |
国内では本州、四国、九州に分布する。海外では中国に分布する。 |
自生環境 |
土壌を選ぶという情報はないようです。巻き付く樹木がある林縁や荒地などに見られます。 |
補 足 |
夜行性のスズメガの仲間がポリネーターなので、夜間、白くて目立つレース状の花を咲かせる。種子の他、秋に蔓が地面に向けて延び、地表で根を出して栄養繁殖する。 |
千葉県八千代市 2018年7月22日
晩秋、葉はなく、真っ赤な実だけがぶら下がっています
完熟した赤い実には濃い茶褐色の角ばった種子がトロッとした果肉に包まれている(果肉は苦い)
千葉県八千代市 2002年11月16日
千葉県千葉市 2006年10月25日
真っ暗な闇の中でレースのような花を咲かせます
まだ青い実には西瓜のような縞が見られます
千葉県八千代市 2003年9月15日
場所によっては、まだ青い実があるようです
真昼に咲く、この良く似た花は?(キカラスウリです)
千葉県千葉市 2006年10月25日
千葉県八千代市 2006年9月19日
千葉県八千代市 2006年9月16日
美しい花ですが、夜間ですから撮影は難しいところがあります。スローシャッターより、ストロボ撮影の方が良いかも知れません。花の形状が多彩だそうですので、追いかけてみたい気持ちになりますね。