ヤマツツジ
(山躑躅、ツツジ科)---
Rhododendron kaempferi
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北海道南部に位置するアポイ岳の頂上まで登って、少し回り道をして下りてきました。登る時には余り意識しなかったのですが、頂上から迂回して下り始めると、白い樹皮を持つクネクネと曲がったダケカンバ(未確認)と橙色の花を咲かせるヤマツツジが斜面いっぱいに展開していました。
樹高の低い松の木はハイマツでしょうか。白色、橙色、緑色が織りなす林を、折からの霧が覆う独特な風景がしばらく続きました。
おもしろいことに、ここは山頂に近い場所です。山頂に至るまでの道筋には植物限界を超えたかのような岩場があったのですが、位置的には岩場の上部に当たります。こんな不思議な位置関係は南アルプスなどでも見られますね。
撮影 : 北海道様似郡 2022年6月8日
科 |
ツツジ科 |
属 |
ツツジ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
半常緑低木 |
標準和名 |
ヤマツツジ |
漢字表記 |
山躑躅 |
学名/栽培品種名 |
Rhododendron Kaempferi |
RDB |
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花期 |
春:4~6月 |
結実期 |
夏:8~10月 |
原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
北海道南部から九州、屋久島に分布する。 |
自生環境 |
主に日当たりの良い山地、林縁、草原に自生する。酸性土壌を好むとされる。 |
補 足 |
産地で見られる普通種。雌雄同株で両性花を咲かせる。春に展開した葉は秋に落葉するが、夏葉は越冬する。 |
霧が立ちこめたり、さっと退いたり、山はおもしろいですね。白い樹木はダケカンバだろうと思っています。
(アポイカンバという雑種起源の固有種があるのだそうですが、図鑑で見る限り、全く異なる印象です。)
ヤマツツジは日当たりの良い酸性土壌を好むそうです。視界がないのですが、GPS情報によると、ここは南斜面のはずです。
撮影 : 北海道様似郡 2022年6月8日