カノコユリ
(鹿の子百合、ユリ科)---
Lilium speciosum
Thunb. ---
カサブランカの片親としても知られるカノコユリです。きもの生地の染め(絞り染め)技法の名前にもなっています。こんな柄の花が自生している九州や四国はうらやましいですね。でも、美しいが故に、その保護には苦労しているようです。
関東圏に自生地があれば良かったのですが、こんな美しい花が自然環境で咲いている姿を実際に見てみたいものです。地域によって自生する環境がかなり違うというおもしろい性質を持っているそうです。カノコユリ単独目的で遠方に出掛けることはハードルが高いですね。
撮影 : 千葉県船橋市 2007年8月1日
科 |
ユリ科 |
属 |
ユリ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草(球根植物) |
標準和名 |
カノコユリ |
漢字表記 |
鹿の子百合 |
学名/栽培品種名 |
Lilium speciosum Thunb. |
RDB |
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花期 |
夏:7~9月 |
結実期 |
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原産地 |
日本、(中国) |
備考 |
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国内分布 |
九州西部や四国南部から長崎沿岸部に分布する。 |
自生環境 |
九州では沿岸部の岸壁や草地、四国では内陸の岸壁に自生する。 |
補 足 |
学名(speciosum)は「美しい」の意味。日本原産だが、近縁種が台湾、中国などで見られる。変種が多いとされる。半日陰に近い傾斜地を好む。シーボルトにより西欧にもたらされ、オリエンタル・ハイブリッドに昇華される。 |
存外、花数は多いようです
斑点は毒々しく感じませんね
千葉県船橋市 2007年8月1日
千葉県船橋市 2023年7月27日
夏に花がたくさん咲いていたお庭を真冬に訪ねてみますと、既に種子を飛ばした後の莢が残っていました
千葉県船橋市 2023年1月28日
有名な話ですが、江戸時代、よく知られたシーボルトがカノコユリとテッポウユリの球根をヨーロッパにもたらしました。宗教的要素もあって受け入れられ、盛んに育種が行われ、カサブランカなどのオリエンタル・ハイブリッドに繋がる訳ですね。