オニユリ
(鬼百合、ユリ科)---
Lilium lancifolium
Thunb. ---
梅雨明けの頃、オニユリが一斉に咲き出しました。
オニユリは、ほぼ全国どこでも見られるユリの普通種です。赤みの強いオレンジ色の花に暗紫色のブロッチというか斑点が目立ち、子供の頃は「変な花」に見えていました(笑)。この黒っぽい斑点から、英語圏では"tiger lily"、つまり、『虎百合』と呼ばれているそうです。因みに、和名は赤鬼のイメージに由来します。
近縁種のコオニユリは全体に小さい姿をしています。具体的な違いがわからなかったのですが、葉の付け根【葉腋】にムカゴ(零余子)と呼ばれる栄養繁殖器官が生じる方がオニユリです。誰にでも分かるチェックポイントです。
撮影 : 千葉県八千代市 2016年7月19日
科 |
ユリ科 |
属 |
ユリ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草(球根植物) |
標準和名 |
オニユリ |
漢字表記 |
鬼百合 |
学名/栽培品種名 |
Lilium lancifolium Thunb. |
RDB |
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花期 |
春:7~8月 |
結実期 |
一般に不稔 |
原産地 |
中国、朝鮮半島、日本 |
備考 |
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国内分布 |
北海道から九州の全国に分布する。 |
自生環境 |
日当たりの良い山地の林縁や草地に自生する。 |
補 足 |
全国に自生していますが、食用に持ち込まれた渡来種との見解もあるようです。近縁種のコオニユリとの区別は難しいのですが、ムカゴができるかできないか、果実が実るか否かなどで区別できるようです。 |
花は、茎の上の方から一斉に咲き出します
ムカゴは、葉が肉質となったものだそうです
千葉県八千代市 2016年7月19日
百合の仲間にはアゲハたちがやってきますね
千葉県船橋市 2019年7月28日
韓半島を含む大陸と異なり、日本に分布するオニユリは一般に3倍体であるため、種子ができないと言われている。稀に果実が熟して種子ができることがあるが、コオニユリなどと交雑した種子ではないかと説明されていた。