ホトトギス
(杜鵑草、ユリ科)---
Tricyrtis hirta
(Thunb.) Hook. ---
樹林下でひっそりと咲く多年草。ホトトギスという鳥の胸の模様に似ているとこから命名されたとのことですが、どこでも見られる鳥ではなくなったのでピンとこないのが普通でしょう。因みに、鳥類の場合、漢字では「杜鵑、子規、不如帰」などと書き、植物の場合、「杜鵑草」と書き分けるようです。この仲間は分布の中心が日本や台湾で、日本に10種以上が自生しており、そのほとんどが日本固有種なのだそうです。
さて、この個体ですが、散房花序にも見えますので、タイワンホトトギスとの交配種である可能性があります。とりあえず、ペンディングです。
撮影 : 千葉県船橋市 2011年11月1日
科 |
ユリ科 |
属 |
ホトトギス属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
ホトトギス |
漢字表記 |
杜鵑草、杜鵑 |
学名/栽培品種名 |
Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook |
RDB |
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花期 |
秋:10~11月 |
結実期 |
秋:11月 |
原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
関東、新潟以西に分布する。同属は朝鮮半島、台湾に分布する。 |
自生環境 |
山地の半日陰となる湿った林床、林縁部に自生する。 |
補 足 |
ホトトギス属について日本、朝鮮半島などに分布するが、日本にほとんどが自生し、また10種の固有種が自生している。同属の分布は日本が中心とみられる。 |
千葉県船橋市 2011年11月1日
一般には茎がカクカクと曲がっています
千葉県船橋市 1998年10月12日
古い時代から栽培されているシロホトトギス(品種) Tricyrtis hirta f. albescens
花の造作はヤマホトトギスに似ています
茎がまっすぐに林立しています
千葉県船橋市 1999年11月11日
千葉県船橋市 2011年11月1日
ホトトギスの独特な花の模様ですが、見方によっては、少し「おどろおどろしい」感じがしないでもありませんね。でも、生け花で利用されることは多いようです。白い花では斑点が目立ちません。斑点が少ないと、途端に綺麗な花に見えてきますから不思議です。