エゾエンゴサク
(蝦夷延胡索、ケマンソウ科→ケシ科)---
Corydalis fumariifolia
subsp.
azurea
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以前はケシ科に分類されていたとのことです。早春の山野に淡い群青色の花を咲かせます。少し花色の変化があり、白やピンクの花色があります。
全草を食用にする他、根を鎮痛剤にします。
撮影 : 北海道函館市 2010年5月10日
過去、独立したケシ目ケマンソウ科( Fumariaceae )とされていたが、変遷を経て、APGⅢでケシ目ケシ科の亜科の一つケマンソウ亜科とされた。
例)エゾエンゴサク:ケシ科(ケマンソウ亜科)キケマン属( Corydalis )、コマクサ:ケシ科(ケマンソウ亜科)コマクサ属( Dicentra )
科 |
ケシ科 |
属 |
キケマン属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
エゾエンゴサク |
漢字表記 |
蝦夷延胡索 |
学名/栽培品種名 |
Corydalis fumariifolia Maxim. subsp. azurea Liden et Zetterlund |
RDB |
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花期 |
春:4~5月 |
結実期 |
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原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
北海道に分布する。東北地方の日本海側に分布する個体群にはオトメエンゴサクという新称が与えられた。 |
自生環境 |
山地の湿った林床、林縁部に自生する。 |
補 足 |
早春に花をつけて、結実すると地上部が消えてしまうスプリングエフェメラルの一種。よく似たヤマエンゴサクとは苞葉の形状で区別することができる。学名の変更と、分布に関する再検討が行われた。 |
植物園で撮影させていただきましたので、植栽品ということになります
兵庫県 2022年4月20日
よく似たヤマエンゴサクとの区別方法として、花茎の付け根にある苞葉がシンプルである点が挙げられる
北海道函館市 2010年5月10日
花弁と距の形状が独特ですね
カタクリやニリンソウと一緒に咲いていました
岩手県沢内村 2002年5月4日(オトメエンゴサク)
花の色ですが、薄紫色を中心に赤っぽい色から藍色っぽい色までのグラデーションになっています。早春の疎らな林に、キクザキイチゲやカタクリなどが混じって、エゾエンゴサクが一面に咲いていることがあります。言葉で説明が難しいのですが、とても美しい光景なのです。
近年、エゾエンゴサクの学名に変更が行われたようです。"Corydalis ambigua Cham. et Schltdl." は国内分布していないとの判断の上、本州に分布する個体群は"Corydalis fukuharae Liden(オトメエンゴサク)"、北海道に分布する個体群は"Corydalis fumariifolia Maxim. subsp. azurea Liden et Zetterl.(エゾエンゴサク)" ということになりました。時期を見て、ページ分割をする必要があるようです。