Googleは一般企業です。ですが、その存在感は尋常ではありません。その検索エンジンから「ページがモバイルフレンドリーではありません」というメッセージが表示されると、これは何とかしなければいけないという、一種の強迫観念が生まれるのは当然のことだろうと思います。^^

このメッセージについて認識がない方も多いだろうと思いますが、昔からホームページを運営している方や、長く企業でSEO向上担当に任命されている立場の方には気になるセンテンスではないでしょうか。その意味するところは『あなたのwebサイトは、スマートフォンからアクセスされた方には見にくいですよ!』というメッセージです。スマートフォンからアクセスすると
見栄えが悪かったり、操作が難しかったりするのですね。
一般にPCのモニターは
横長ですが、スマートフォンは逆に
縦長であること、マウス操作がサイト巡りの前提という訳でもなくなっているという実態があるのです。分かり易さのために表(テーブル)を活用したのに、画面から表がはみ出してしまったり、無理やり縦長に表示されてしまうというケースが普通になってしまいました。マウス操作を想定していたアイコンが(結果的に)指には小さくて、タッチできないという現実的な問題も発生しています。
「ページがモバイルフレンドリーではありません」。
モバイル端末には優しくないですよ!と宣言されてしまった…、なんと、かわいそうなwebサイトでしょうか。

これに対応するため、一般には「レスポンシブwebデザイン化する」という解決方法が推奨されます。面倒くさい表現ですが、要するに、アクセス元であるデバイスがPCなのか、タブレットなのか、スマートフォンなのか、それぞれのデバイス毎に表示方法を指定するというマメな対応をするという意味ですね。
こりゃあ、たいへんだぁ、ということですが、初めから、そのようなデザインでwebサイトを作った方には全く何でもありません。ですが、モバイルなどという存在を意識する必要がなかった
大昔から運営している者たちにとっては、とんでもないことだったんですよ、ホント!
SEOにも大きな影響が出そうだという情報、アクセス情報を見る限り、日に日にモバイルアクセスは増える一方という状況から、対応を迫られた訳ですが、決して簡単なことではありませんでした。
どれぐらいの工数がかかるのか、考えただけでもウンザリしてしまいました。二度挫折して、三度目で、やっと意を決して改造をスタートしたのは2018年9月。なんとか「レスポンシブwebデザイン対応」サイトとしてリリースしたのは、その半年後である2019年3月。そして、このページを作成しているのは丸一年後に当たる2019年8月ですが、なんと、まだ完了していません(涙)。
さて、曲がりなりにも、2019年3月には目出度く「ページがモバイルフレンドリー」なサイトとして認められたらしく、いろいろな機能も利用できるようになりました。実は、少しマニアックですが、サイト構造を分かり易くして、視覚的な案内にもなる「パンくずリスト」も導入したり、いろいろ工夫を凝らしているのです。
大どんでん返し!
しかしながら、ですよ。ここからが問題なのですが、リリース前と後とを比較すると、検索エンジン上の表示順位が、かなり下がっているではありませんか!!!多くのページがほぼ上位に位置していたのですが、平均10位前後に変わっています。これはサイト運営者にとっては大きな要素です。
このサイトで、なんらかの商売をしている訳ではありませんので、SEOが根本的に重要ということではありません。それでも、一生懸命作っているサイトがどのように評価されるものなのか、そのバロメータの一つと捉えられるのは事実ですよね。絵描きは絵を見て欲しいし、音楽家は音楽を聴いて欲しい、演出家は舞台を見て欲しい、そういう思いと基本的には似たようなものでしょう。
リリース前後で、以前の表示順位データがリセットされてしまった感があります。まるで待遇を落とされた印象です。それまでの努力は、過去のこととして「御破算」ですか。それはないと思うのですが…。(・・;)
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