自生地でトレッキングをされる方は時々見掛けるすみれなのだそうですが、なかなか出逢うことができないまま、時間が経過していました。もしかしたら、葉には出逢っていたのではないかと思うのですが・・・。この日、的を一点に絞って、情報をかき集めて出掛けてみました。
目的地に到達するのに存外時間を要して、やっと白い花を見掛けた時には太陽が心許なくなっていましたが、運良く短い時間だけ差し込んだ陽光に喜んで、レフ版を駆使してシャッターを押していました。ファインダーに見えた唇弁の赤紫条が濃く鮮明で印象的だったのを覚えています。
因みに、ここでは側弁の毛は見られませんでした。毛と言えば、葉裏面の葉脈の凸面に白い微毛がびっしりと生えています。とても特徴的ですね。さて、葉の裏面ですが、陽光を不思議な感じで反射するので白っぽく見えるだけで、淡緑色でした。むしろ、葉脈が紫色なので全体が少し紫を帯びて見えるかも知れません。2008/05/01
友人の誘いでやって来たのも奥多摩でした。前年の自生地と余り遠くない場所ですが、どうも花の様子が違います。この自生地の個体は花弁が細く、側弁に毛があるようです。
改めて調べてみますと、花には変化があり、もう少し幅広なもの、花びらが後方に湾曲しているもの、唇弁が極端に小さいものなどが見られるようです。やはり、幾つかの変化を目の当たりにしないと理解が深まらないことを実感します。さて、その目で前年の写真を見てみますと、花がナガバノスミレサイシン風ですね。2009/04/30
夏に何度か訪れているのですが、すみれ探しの旅としては初めて四国を巡ってきました。名前からして、シコクスミレが自生しているのは当然のようなものですが、実は余り強く意識していませんでした。四国での実感は「あるところにはあるもんだ」です。
とても暑くて、標高1,000m程度では葉ばかりになっていましたが、その葉は斜面の一角を覆うようでした。気を良くして、どんどん登っていきますと、次々に葉が登場します。更に登っていきますと花が登場するようになりました。飽き足らずにどんどん登っていきますと、そこにもここにも花が咲いています。興奮が覚めて、なんだか、見るのが飽きてしまう感覚に陥ってしまいました(笑)。2009/05/15
最近、シコクスミレの基準山地が箱根(神奈川県)であるという情報を見つけたのですが、どうしたことでしょう。上記の「基準標本」の項に記載の通り、牧野富太郎博士が高知県で採集した標本で登録されています。火のない所に煙が立つのか、何か所以があるのかと調べてみたのですが、分かりません。おそらく、ハコネスミレという別名に関連がありそうですね。
2009/08/13
(2008/05/01) Latest Update 2024/08/06 [1.03GB]