分類 | ミヤマスミレ類 | |
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学名 | 基本種 | ヤエヤマスミレ Viola tashiroi Makino (葉が菱形) |
変種 | イシガキスミレ Viola tashiroi var. tairae Nakajima(三角状で基部が切形) | |
品種 |
フイリヤエヤマスミレ Viola tashiroi f. alboreticulata Nakajima
イリオモテスミレ Viola tashiroi f. takushii Nakajima(葉がハート形)
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異名 | ||
由来 | tashiroi : 人名に由来する 田代安定氏 (1857-1928) 植物学者、民族学者、冒険家 | |
外語一般名 | ||
茎の形態 | 無茎種 | |
生育環境 | 川の上流(渓流部)、滝壺等の水しぶきが掛かる岩場で、岩や苔の上に生育する。 | |
分布 | 国内 | 沖縄県(西表島・石垣島)に分布。 |
海外 | ||
補足 | ||
花の特徴 | 形状 | 小輪(1~1.5cm程度)。細い花弁。唇弁は小さい。花茎が長め。側弁基部は有毛。 |
色 | 白花で、唇弁に紫条が入る。 | |
距 | 小さくて丸い。 | |
花期 | 3~4月(現場情報では、1月には咲き始め、連休辺りまで見られるという) | |
花柱 | 三角形。 | |
芳香 | ||
補足 | 側弁の基部に白い短毛が見られる。 | |
葉の特徴 | 形状 | 極めて小さい菱状卵形、三角状卵型。先端は丸い。鋸歯はゆるやかな曲線を描く。 渓流沿い植物の特徴を強く示す。 |
色 | 表面には光沢があり、濃いめの緑色。裏面は若干白っぽい緑色。 | |
補足 | 葉質は滑らかで厚め。葉脈に沿って薄く白い筋が入る。無毛。縁に毛が疎生する。 | |
種の特徴 | 形状 | 倒卵形。へその方へ尖る。中粒。種枕が目立つ。 |
色 | 種子:濃褐色、種枕(エライオソーム):淡褐白色。光沢はない。 | |
補足 | 果実の表面に黒い斑点がある。 | |
根の特徴 | 「スミレ事典(出典:S001) (三木順一氏著)」他によると、岩の隙間などに根茎が這い、節から白い根を下ろして新芽を出す。引っ張っても簡単には剥がれない。 | |
絶滅危惧情報 | イシガキスミレ : 環境省【絶滅危惧IB類(EN)】 | |
基準標本 |
ヤエヤマスミレ : 沖縄県 1907 by A. Tashiro (以降、全て京都大学収蔵) フイリヤエヤマスミレ : 沖縄県 西表島 1970.4.21 by C. Nackejima イリオモテスミレ : 沖縄県 西表島(浦内川流域の苔蒸した淵) 1968.4.22 by Nakajima イシガキスミレ : 沖縄県 石垣島(名蔵川流域の苔蒸した淵) 1968.4.25 by Nakajima * C. Nackejima と Nakajima は中島と読めるが、後者は中島邦雄氏?。 |
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染色体数 | 2n=22 (Yoshioka, H. & R. TANAKA, 1981, Chromosomes of Viola. Shin Kaki) |
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参考情報 | 琉球の植物データベース | |
その他 |
岩の上のような平坦な場所では、葉が高密度に放射状に展開する。 田代安定氏 ではなく田代善太郎氏とする資料があるが、誤植、誤解と思われる。 |