余り良く撮れた写真がなくて恐縮ですが、なんとなく気に入っている種、ナガバノタチツボスミレが展示されていました。東北で生まれ育った者にとって、このすみれは、幼少期に見たことがないというだけでなく、見る度に不思議な魅力を感じてしまうものでした。もちろん、感じ方はヒトそれぞれですが。
和名の「長葉の立坪菫」という言葉から、葉が長いタチツボスミレとイメージしてしまうところですが、すみれ好きはご存知の通り、花についてはニオイタチツボスミレの方が似ています。葉の表面には独特の光沢や色合いがあり、葉脈に沿って浮かぶ赤味も個性的で、裏面の錆鉄色が深みを与えています。葉の形状も根生葉と茎生葉で異なり、茎生葉でも位置によって変化するためか、出逢う度に違うイメージを与えてくれます。