分類 | タチツボスミレ類、超塩基性岩変形植物 | |
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学名 | 基本種 | アイヌタチツボスミレ Viola sacchalinensis H. Boissieu Published in: Bull. Soc. Bot. France 57:188. (1910) |
変種 | ||
品種 |
シロバナアイヌタチツボスミレ Viola sacchalinensis f. chionantha E.Hama
アポイタチツボスミレ Viola sacchalinensis f. alpina (H. Hara) F.Maek. et T.Hashim.
シロバナアポイタチツボスミレ Viola sacchalinensis f. albialpina E.Hama Published in: Violets of Japan: 181. (1987)
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異名 |
アポイタチツボスミレ Viola sacchalinensis var. alpina H. Hara
アポイタチツボスミレ Viola komarovii W. Becker
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由来 | sacchalinensis : カラフト、sac(c)halin(サハリン)の、alpina : (アルプス山脈の)高山性の | |
外語一般名 | 【中】库叶堇菜 (ku ye jin cai)、【韓】왜졸방제비꽃 | |
茎の形態 | 有茎種 | |
生育環境 | 超塩基性(苦鉄質)岩地の崩壊地の岩の隙間等に生育する。 | |
分布 | 国内 | 天塩地方と夕張岳の蛇紋岩地帯、日高山脈北部、アポイ岳山塊の幌満かんらん岩地帯等で見られる。 |
海外 | ||
補足 | (日高山系・夕張山系・天塩山系・穂別・上川) | |
花の特徴 | 形状 | 全体にやや小型である点を除き、アイヌタチツボスミレと変わらない。 |
色 | 淡い紫色。唇弁に紫色の条が入る。 | |
距 | 筒型。基本的には純白、稀に淡い紫色から緑白色。張り合わせたように筋が入る。 | |
花期 | 5~6月。 | |
花柱 | 筒状で先が少し膨らむ。突起毛がある。 | |
芳香 | ||
補足 | 側弁の基部に毛がある(タチツボスミレの典型品には毛がない)。 | |
葉の特徴 | 形状 | 三角から心形、または卵形。浅い鋸歯がある。 |
色 | 濃い緑色。葉の表面には光沢があり、裏は紫色を帯びる。 | |
補足 | 葉のみならず、植物体全体が紫色を帯びている。托葉は裂けているが、切れ込みは浅め。 | |
種の特徴 | 形状 | |
色 | ||
補足 | ||
根の特徴 | ||
絶滅危惧情報 | 環境省【絶滅危惧II類(VU)】 | |
基準標本 | 北海道・アポイ岳 | |
染色体数 | 2n=20 | |
参考情報 |
アポイタチツボスミレにおける標高と個体サイズに伴う閉鎖花生産の変化 舟越 健一、松山 周平(酪農学園大学)
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その他 |
草丈は5cm程度。アイヌタチツボスミレは、タチツボスミレよりもエゾノタチツボスミレに近いとされる。ただし、エゾノタチツボスミレのように茎が直立する性質ではない。 標高の高いところ、あるいは露岩率が高いところのような条件に対して局所適応性を持つ可能性、高標高地ほど個体サイズが大きい傾向がある。(2021、舟越 健一、松山 周平)。 |