園芸品種(栽培品種)名の表現 |
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園芸品種とは園芸的に優れた形質を持つ系統の保護を目的に作られ、種の分類項目の一つとみなされますが、独立した概念です。 表記としては"cultivar(cultivated variety)"を付す方法が用いられていました(一般に"cv."と略す)。 尚、複数形である"cvs."が使用される例は稀有であり、一語で複数の園芸品種を指し示す必要がある場合に限られます。 |
従前は右のように表記されていました。 Viola odorata cv. 'Sulphurea' → Viola odorata 'Sulphurea' 1995年の国際栽培植物命名規約(ICNCP)では、学名欄の通り"cv."を記載しないことになり、旧表記法は廃止されました。 (2021年現在、国際栽培植物命名規約の最新版は第9版の2016年版 [ISBN 978-94-6261-116-0] です) |
園芸品種(栽培品種)を単に「品種」と呼ぶ例が散見されますが、分類項目の品種("f.")とは異質な概念なので、意識的に区別すべきでしょう。尚、栽培品種名は、正確を期すれば「学名」ではないのですが、便宜上、同様に扱われる例が多く、当サイトも同様です。 |
書籍上で田淵誠也氏はヨシノスミレ(明神)と表現していますが、栄花園は明神ヨシノスミレとして流通させているようです。おそらく、同じものだと思いますが、なかなか思い通りにはいかないということでしょう。組み合わせに対して付けられた名前ですが、交雑種の4倍体まで幅が出てしまうと整理しようとする試み自体に無理が出てきそうです。
元来、ヨシノスミレ(明神)というカッコ内の言葉までを含めてユニーク、即ち、一意名になるという前提ですが、流通業者が頭に付けてしまった時点で困ったことになっています。ヨシノスミレとして葉や花の特徴を記載していますが、元来、そのレベルで説明するのではなく、下位のユニークなレベルで説明するのが本当なのでしょう。2011/02/26
(2011/02/26) Latest Update 2024/08/06 [120KB]