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ニオイタチツボスミレ 遺構(源七山) 進む→
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 お気に入りのニオイタチツボスミレやアカネスミレの咲く丘が、今、丸裸になろうとしています。木が切り倒され、大型ブルドーザーが高いところを削って、窪地を埋めています。これには参ってしまって、どうしても感傷的な気分になってしまいました。
 人口が減ろうという時代に、何が悲しくて、キンランやジュウニヒトエが咲く丘を宅地にしなければならないのでしょう。確かに、ここは都心から1時間圏なので、宅地としての価値があるという見方もあるでしょうが、逆に、そんな場所で素朴な自然を見ることができるのですから、そこに価値を認める選択肢もあるというのは無理なのかな・・・と思います。まぁ、土地を買った方の立場からすれば、売るか使うかしなければペイできない訳ですから、十分に事情はあるんでしょう(かなり強引に買ったというウワサはありますが)。土地を持っている方の立場からすれば、所有しているだけで税支出が生じ、便利さが増して地価が上がると税額も自動的に上がるシステムである限り、持ち続けること自体が難しい場合もあるんでしょうね。
 もう一つ、ここには「源七山遺跡」と呼んでいる中世の遺構があり、少し見ただけでも、かなりの規模であったことが分かります。最悪、自然公園という形でも残すことができないものなのかな…と思います。確かに土地が狭くて人口密度が高い日本の首都圏では、欧米やオーストラリアのようなマネはできないという事実もあるのでしょうが、復元には気が遠くなるような時間が必要となるのです。もう気づいても良い頃ではないでしょうか。
 実際にブルドーザーが動き回っており、お気に入りの丘に近づいているのを目の当たりにしましたら、いろいろなころが頭を駆け巡りました。以前、となりのY市は開発反対を表明したけれども、より多くの面積を占めるF市は反対しなかったとか、未確認な情報も聞こえてきます。今回のケースについては、個人で環境を残すというのは無理ですね。加えて、地方公共団体が「ことなかれ主義」だと止めようがないということでしょう。でも、もう一歩、大人の考えができないものでしょうか。21世紀なんですが…。
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