端正な花だと思うのですが、花よりも葉の方に強い存在感があるのではないでしょうか。青紫色で横長の花を咲かせているのはヴィオラ・パルマータです。とても繁殖力が強く、いつの間にか株数が増えているにも関わらず、どうしても花の方はイメージが弱くて、その姿が頭に浮かんできません。今回はしっかり花が咲いた写真を選びましたが、実は花だけでは他の種と区別できないと思います。
改めて調べてみますと、シノニム(異名)がとても多いことが分かりました。これだけ特異は形の葉を持っているのに不思議です。大きく欧州と北米に分布していますが、それぞれの自生地で複数の名前が付けられたようですね。幾多のシノニムの中に交雑種を示す学名が見られる点もユニークです。何かとの交雑種と考えられていた時代があったと理解したら良いのでしょうか。