毎年、律義に同じ畑で花を咲かせるノジスミレも、まだ花芽が出たばかりの寝ぼけ顔でした。砂利混じりですが、太陽が良く当たって乾き気味、そんな畑の端っこが大好きという様子です。
この自生地の個体は、葉の先端が丸くて尖っていません。ある資料で「葉は楕円状披針形

、先端が細くなって尖る」という記述があるのに気が付き、改めて自分が撮影した個体も含めて見直してみましたところ、確かに丸いものと尖るものの両方があると分かりました。最初に目にした型、調べた資料がもたらす印象はとても強く、異なる型を目にしたとしても、頭に張り付いた印象を消すまでに至らない、そんなことでしょうね。観察の回数を重ねることはとても大事なことですが、一方で観察に慣れてしまって、気付かずに見過ごしてしまうこともありそうです。これは意識して避けなければいけないなと、つくづく思いました。