ありがたいことに、今年もアケボノスミレと出逢うことができました。どこの自生地でも個体数は多くありませんが、この花の特別感には、いつもグっとくるものがあります。花期の葉は、地面から出てきたばかりか、丸まっていて余り主張しません。
花冠は極めて大きく、独特な地肌を持つ薄紅の花弁が特徴です。この地肌が醸し出すソフト感というのでしょうか、浮き上がるような厚みが唯一無二の存在感を与えていると感じます。言葉でもカメラの画像でも、うまく伝えきれませんが、実際の花をじっくり観察してくれたなら、微妙なソフト感を分かってもらえると思います。あれっと思ったのですが、この地の個体群には、側弁に白い毛があります。