分類 | スミレサイシン類 | |
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学名 | 基本種 | アケボノスミレ Viola rossii Hemsley ex Forbes et Hemsley Published in: F. B. Forbes & W. B. Hemsley, J. Linn. Soc., Bot. 23:54. (1886) |
変種 | ||
品種 |
クロバナアケボノスミレ Viola rossii f. atro-purpurea (Nakai) F.Maek. Published in: Enum. Spermatophytarum Japon. 3: 215 (1954) シロバナアケボノスミレ Viola rossii f. lactiflora (Nakai) Hiyama ex F.Maek. Published in: Enum. Spermatophytarum Japon. 3: 215 (1954)
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異名 |
Viola franchetii H.Boissieu Published in: Bull. Soc. Bot. France 47:321. (1901)
Viola matsumurae Makino Published in: Bot. Mag. (Tokyo) 16:134. (1902)
ナガバノアケボノスミレ Viola rossii f. longifolia Hashimoto & Serizawa
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由来 | Viola rossii : 人名に由来 H. J. Ross, 1820-1902 イギリスの植物採集家 | |
外語一般名 | 【中】辽宁堇菜 liao ning jin cai、【韓】고깔제비꽃 | |
茎の形態 | 無茎種 | |
生育環境 | 山地の明るく乾燥気味の林下、林縁に見られる。落ち葉の積もった斜面などに多い。 | |
分布 | 国内 | 北海道南部から九州中部までの内陸部に分布する。比較的、西日本、日本海側には少ない。 |
海外 | 朝鮮半島、中国から南千島、ロシア国境まで分布する。 | |
補足 | ||
花の特徴 | 形状 |
花全体が丸く大きく、ソフトなイメージの大輪。花弁に厚みがある。 側弁は無毛で稀にわずかに毛があると説明されるが、現実には有毛の個体も少なくはない。 |
色 |
ピンク色(白色に近いものから、小豆色まで幅がある)。花茎は茶褐色を呈する。 和名の「曙」は、花色を夜明けの空の色にたとえたとされる。 |
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距 | 短く太い。 | |
花期 | 普通。 | |
花柱 | カマキリの頭形。 | |
芳香 | 芳香のあるものと、ないものがある。 | |
補足 | 花弁の大きさは全て概ね等しい。萼片は大きく切れ込みはない。付属体は全縁。 | |
葉の特徴 | 形状 | 先の尖った心形または心円形。基部は心形。 |
色 | 明るい緑色。表面は毛が少なくて光沢がある。裏面の微毛は、後になくなるとされる。 | |
補足 | 花後にやっと大きく展開する。 | |
種の特徴 | 形状 | 倒卵形。へその方へ尖る。大粒。 |
色 | 種子:白色。 | |
補足 | 果実には褐色の斑点がある。 | |
根の特徴 | 太くて白い。* 地下茎も太くて節が多い「日本の野草(山と渓谷社)」。 | |
絶滅危惧情報 | 秋田県:絶滅危惧Ⅰ類、埼玉県:準絶滅危惧種、福井県:絶滅危惧Ⅱ類、滋賀県:絶滅危惧Ⅰ類、京都府:絶滅危惧Ⅱ類、大阪府:絶滅危惧Ⅰ類、奈良県:絶滅危惧Ⅰ類、兵庫県:絶滅危惧Ⅱ類、鳥取県:準絶滅危惧種、山口県:絶滅危惧Ⅱ類、高知県:絶滅危惧Ⅰ類、福岡県:絶滅危惧Ⅰ類、熊本県:準絶滅危惧種、長崎県:絶滅危惧Ⅰ類 | |
基準標本 | 中国(Lectotype) | |
染色体数 | 2n=24 | |
参考情報 | ||
その他 | アケボノスミレサイシン類はスミレサイシンが日本海側、アケボノスミレが内陸部、ナガバノスミレサイシンが太平洋側と住み分けられている。 |