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 日本に自生するすみれの中で、ユニークさにおいてはトップクラスではないかと思われるイソスミレです。見た目は花色の濃いオオタチツボスミレ、それが矮化した、つまり縮こまってしまったような姿です(注:両種の類縁関係は薄い)。その分だけ株立ちの数が増えて、おしくら饅頭の状態でしょうか。でも、ユニークというのは自然の状態で目に見える部分の話ではありませんよね。
 乾燥した砂浜でも、少し掘ると砂に湿り気があります。ただ、根をそれなりの深さまで下ろさないと水分の安定供給は難しいかも知れません。第一、砂があるということは、ここまで海水が来るということに他なりません。若い株の横を掘り下げて調べてみたことがありますが、確かに根はそれなりの深さがありました。水分を確保して、更に海水に流されないように根で踏ん張るイソスミレ。でも、他の追随を許さない最も優れた特徴は「個体寿命の長さ」なのです。
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