タチツボスミレの「双子咲き」とでも呼びましょうか。綺麗に連結して、ふんわりした雰囲気で咲いていました。
ここは先輩と言うか、ほぼ師匠のような存在のA監査役が住んでおられる土地で、神奈川というより三浦半島の中間点。少しのんびりとして自然の多い土地でした。
毎年、富士山に登山をされていたA監査役は、山頂から暑中見舞いを送ってくれていました。一昨年、はがきが届かず、覚悟はしていたのですが、今年になって、昨年、永眠されたことを知りました。羨ましい生きざまだったと思います(合掌)。2019/01/24
花弁が6枚あるコスミレです。左の写真はストロボを使って色が飛んでいますが、唇弁の位置に花弁が2枚あるのが分かりますね。少し角度を変えて撮影した右側の写真で、唇弁2枚が前後に重なっているように見えます。
オドラータは欧州で盛んに品種改良された時期があったそうで、非常に多くの品種が記録されています。中には情報が交錯しているものもあるとのことですので、収集するのであれば、はっきりとした特徴を持つ美しいものに絞って集めるのが賢い方法かもしれません。
和名では「ニオイスミレ」という同じ言葉が使われていますが、実は別種で、パルマスミレと呼ばれる中近東から南欧州原産の芳香性の強い種です。花弁が多弁化している様子は良く似ています。
コスミレやタチツボスミレは個体数が多いこともあって、いろいろな変わり花、奇形花が見られますので、幾つか紹介しておきましょう。
上段の左は距が多いコスミレです。「多距」と表現されることもありますが、ノジスミレの場合、コマキノスミレと呼ばれることがあります。多距型のことをコマキノ型と呼ぶ方もいます。一方、上段の右のタチツボスミレには距が見えません。「無距」なのですが、距が矮小化したものと思われ、遺伝的に安定しているムサシノスミレが知られています。
中段のタチツボスミレは花弁が多いようです。側弁が4枚あるのでしょうか?はたまた、上弁か、見た目で判断するしかありません(笑)。
さて、下段は庭で生まれた交雑種ですが、6年以上育てて、こんな花が咲いたのは初めてです。同じ株の別の花は普通の姿ですから、花変わりでしょうか。
花びらが多いヒカゲスミレです。多いのは唇弁のようで、結果として、多距型になっています。実は、唇弁の2枚と距はともに合着して一体化していました。
(2001/03/26) Latest Update 2024/08/06 [355KB]