フイリフモトスミレとマキノスミレの自然交雑種は、採集地(長野県木曽郡の三ツ森山)からミツモリスミレとされました。マキノスミレはシハイスミレの変種ですから、フイリフモトスミレとシハイスミレの組み合わせをミツモリスミレとしても良いかと思いますが、幾つかの図鑑やwebサイトで見ることができるミツモリスミレの姿はマキノスミレにとても近く、写真の個体とは雰囲気が違います。フイリフモトスミレとシハイスミレの自然交雑種をフモトシハイスミレと表現する例が多くありましたので、これを採用しました。
今回の一方の親と見られるシハイスミレは、葉が大きく、表面がツヤツヤした個体でした。フイリフモトスミレの方は、花の大きさや葉の様子に幾つかのパターンがありましたが、近くで咲いていた個体の方と似ていたので、問題はないと思っています。2006/04/23
混生地のマキノスミレとシハイスミレは見極めが付かないのは仕方がないところです。そんなマキノスミレっぽいシハイスミレ、フモトスミレ、それからヒナスミレの混生地に足を運ぶことができました。この3種なら、それぞれに見分けが付くつもりでしたが、これがなかなか・・・。地元の方は遺伝子の融合があったのではないかという主旨の想定をしていました。ミツモリスミレ、フモトシハイスミレには不完全ながら稔性があるとされています。それなら、戻し交雑も含めて、シハイスミレからフモトスミレに至る多段階の交雑種があってもおかしくありません。ただし、あくまで想定の話に過ぎません。それから、ヒナスミレが絡んでいるのかは判然としません。2013/05/07
(2006/04/23) Latest Update 2024/08/06 [805KB]