美しい姿の流通株が多く見られるヒラツカスミレの内、花色が淡くおとなしいタイプ。遺伝的に近しい関係と言われるヒゴスミレとエイザンスミレの特質を併せ持ち、大柄な花を咲かせ、丈夫で育てやすく、往々にして稔性があるようです。これらの特徴は(稔性を除いて)園芸種として優れた属性ではないでしょうか。
日本の育種技術は高いレベルにあり、特に果樹を含む農産物に関しては素晴らしい実績があります。近年、花卉育種の分野でも実績を伸ばしていますが、どうしても、日本原産の百合から生み出された園芸品種の多くが欧米の成果であったこと、これが心に引っかかっているんですね。ご承知の通り、パンジーの育種の中心地は欧州から日本に移動しました。この延長上で、日本に多いすみれから、優れた園芸品種が生まれて欲しいところです。
元来、そろそろ終わらなければいけないのですが、4月まで引っ張ってしまいそうです。