情報として存在は知っていたのですが、少ない文章と手書きの絵だけが頼りで、その姿を見ていた訳ではありません。実際に花が咲いているウンゼンスミレを目前に見て驚いたものです。
1930年の発見当時、外見的特徴と周辺の自生種からフイリシハイスミレとアカネスミレの自然交雑種と推測されたのだそうです。その後の発見例が乏しいような場合、人為的に交配をして確認を試みるという、言わば実証法を用いるのが常套手段です。展示株の説明に同じようなことが記載されていました。ただ、この葉にはフイリシハイスミレ由来の白斑がありません。手書きの絵では、その白斑がとても目立っていました。交配の際に斑の入らないシハイスミレを用いたのかどうか、ちょっと尋ねてみたい気がします。