この季節に北海道を訪ねたのは避暑目的ではありません。この季節の高地で花を咲かせるすみれたちを観察したかったのです。一応、登山になる訳ですが、体力の許す範囲でノンビリ歩く基本スタンスです。慎重に検討して、無理なく、複数種を観察できるはずでした。
雪渓を含む登山道をゆっくり進み、目標地点まで登ってしまいました。ここでは腎臓に似た形の葉を持つ黄色いすみれ、ジンヨウキスミレを観察できる予定だったのです。見逃したのかと落胆しつつ、ゆっくり下りることにしました。同行していただいた方が「これは違うよね?」と指さした先に咲いていたのが「正に、それです!」でした。他の植物と混生し、個体数は想定より少なくて、運が良かったと思います。
まるで梅雨のような連日の雨と、羆の不審な行動のために入山制限があり、動きようがありませんでした。まぁ、自然が相手ですからね。