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公開講演会 会場の梅 進む→
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 進化に欠かせない要素としての「突然変異」について、植物と動物では「起こりやすさ」に違いがあるという話題もありました。どういうことかと耳を更に傾けると、動物は雌雄2個体の持つ遺伝子に依存するので、一方に突然変異が起こっても形質が引き継がれ難いけれど、植物は単体でも遺伝子を残しやすい(なるほど)。また、植物は倍数化が起こりやすく、突然変異に繋がる「ゲノム重複」が珍しくないというような趣旨でした。
 分岐系統学における祖先形質と派生形質の話題の中で、複数形質の話が出てきました。食虫植物であるウツボカズラが持つ特異な形状と分泌される消化酵素という複数の新形質(派生形質)は、単体では優位性がなく、逆に不利かも知れないのに、どうして進化が進んだのか。中間段階がなかった?複数形質がセットで完全に変異した?不思議ですね。教授の研究室で、そうしたテーマにも取り組んでいるとか。
 更に系統樹の形の話題、花芽形成遺伝子であるLEAFYやMADS-box遺伝子の話題と足早に進み、幅広く語られた後に、進化に関する学問は他の分野との関連を強めながら発展していると述べてまとめていました。どの話題にも興味津々です。

 しっかり春めいて来て、博物館のある公園では梅林が花盛りでした。
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