ミヤマヒナスミレ [俗称] (深山雛菫)
ミヤマヒナスミレ ミヤマヒナスミレ ミヤマヒナスミレ
花冠が一回り小さい個体はミヤマスミレ、大きめの個体はミヤマヒナスミレと見たが、微妙なケースもあった
ミヤマヒナスミレ
花弁の裏面に、まるで葉脈のように見える紫色の筋が浮き上がっており、太い円筒形の距が目立つ
山梨県 2025年4月28日
交雑親
ミヤマスミレ
ミヤマスミレ ( 2n=24 )
Viola selkirkii Pursh ex Goldie
ヒナスミレ
ヒナスミレ ( 2n=24 )
Viola tokubuchiana var. takedana (Makino) F.Maek.
学名
Viola x sp.
ミヤマヒナスミレ : V. selkirkii Pursh ex Goldie x tokubuchiana var. takedana (Makino) F.Maek.
茎の形態 無茎種間の交雑種
生育環境 山地の比較的明るく、土壌湿度が高い落葉樹林下で見られた。
分布 国内
海外
補足
花の特徴 形状 中輪。側弁は無毛。
色は淡い紫色から紅紫色。
観察した個体群では、花弁の裏面に紫色の筋が、まるで葉脈のように浮き上がっていた。白っぽいヒナスミレの花弁と、赤紫色のミヤマスミレ由来で、中間色にならず、両方の色が部位を分けて発現したものと見られる。
コロッとして太い円筒形。
花期 普通、両親と一緒に花を咲かせていた。
花柱 虫頭形。
芳香 無香。
補足 萼片はミヤマスミレに印象が近く、茶褐色をしており、まばらに毛がある。
葉の特徴 形状 心形もしくは卵状披針形HELP!。葉先端部は尖り、粗い波状の鋸歯がある。白い短毛が疎らに見られる。
裏面は薄く茶褐色を帯びている。
補足 ミヤマスミレの場合、基部は湾入して、耳状に張り出した部分が互いに重なる傾向があるが、この交雑種では重ならない。
根の特徴
絶滅危惧情報
基準標本
参考情報
その他
ミヤマヒナスミレ
花弁の裏面に紫色の筋が目立ち、萼片は茶褐色をしている
ミヤマヒナスミレ
先端は尖り、鋸歯は粗く、基部は湾入するが重なっていない
ミヤマヒナスミレ ミヤマヒナスミレ
ミヤマスミレとヒナスミレが混在している(この地のミヤマスミレは、植物体全体に小さめ)
山梨県 2025年4月28日
 ミヤマヒナスミレは、雰囲気が似ているヒナスミレやミヤマスミレと混在していましたが、少し目が慣れてくると、花冠の大きさや花弁裏面の紋様、葉基部の特徴などから、なんとか区別はできそうでした。ただし、かなり微妙な個体もあり、悩んでしまうケースもあったことは事実です。戻し交雑も行われてきたのだろうと推測できました。
2025/05/04


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 (2025/05/04) Latest Update 2025/05/06 [1.46MB]

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