シロバナナガバノタチツボスミレ [ナガバノタチツボスミレの品種] (白花長葉の立坪菫)
シロバナナガバノタチツボスミレ
東京都 2006年4月3日 植栽 青軸品
シロバナナガバノタチツボスミレ シロバナナガバノタチツボスミレ
佐賀県武雄市 2007年3月8日
シロバナナガバノタチツボスミレ 「長葉」っぽい葉ですから、正統派ですね


ただ、花の方がかなり白くて、


それでいて、距HELP!は紅紫色をしています


つまり、オトメ型の花だった訳です


これ以上、名前が長くなるとたいへん!
佐賀県武雄市 2007年3月8日
余り離れていない場所で撮影しました

ナガバノタチツボスミレの方ですね

大分の個体に近い葉と花の個体です

花は少し細めかも知れませんね
ナガバノタチツボスミレ
佐賀県多久市 2007年3月8日
分類 タチツボスミレ類 ナガバノタチツボスミレの品種
学名 基本種 ナガバノタチツボスミレ Viola ovato-oblonga (Miq.) Makino Published in: B. M. T. 21: 59 (1907)
変種
品種
シロバナナガバノタチツボスミレ V. ovato-oblonga f. albiflora Honda Published in: J. Jap. Bot.,24: 30 (1949)
マダラナガバノタチツボスミレ V. ovato-oblonga f. variegata E.Hama Published in: J. Jap. Bot.,51(11): 339. (1976)
ケナガバノタチツボスミレ V. ovato-oblonga f. pubescens (Nakai) F.Maek. Published in: Enum. Spermatophytarum Japon. 3: 211. (1954)
アサギケナガバノタチツボスミレ V. ovato-oblonga f. luteoviridiflora (Araki) F.Maek. Published in: ESJ 3: 211 (1954)
異名
V. grypoceras var. ovato-oblonga (Makino) W.Becker Published in: Beih. Bot. Centralbl. Abt. 2, 40: 41. (1923)
V. micrantha subsp. shikokuensis W.Becker

ニオイタチツボスミレ Viola obtusa (Makino) Makino [B. M. T. 26: 151 (1912)]
由来 ovato-oblonga : 卵状長だ円形の
外語一般名
茎の形態 有茎種
生育環境 水はけの良い半日陰を好む(林縁の半日陰の斜面で見られた)。
分布 国内 静岡県から鹿児島県までの西日本で見られる。
海外
補足
花の特徴 形状 中輪。花弁は細め。芯が白く抜け、ニオイタチツボスミレに似る。
側弁の基部は一般に無毛。稀に、側弁の基部が有毛の個体が見られる。
淡い紫から白色。紫色の条が薄く入る。
長く先が細くなる円筒形で、反ることが多い。赤紫色を帯びる。
花期 時期は普通、期間は少し長い。
花柱 棒状。
芳香 微香があるとされる(未確認)。
補足 萼が細長い。
葉の特徴 形状 根生葉は心形、先端が尖らず、ゆったりと丸い。茎生葉は細長く、先端は軽く尖る。
表面は暗い緑色。裏面は暗い赤紫色。葉脈に赤い斑が入る。
補足 花期には展開しきらず、巻く。先端の茎生葉には、極端に細長いものも見られる。托葉は櫛の歯状。タチツボスミレより鋭く切れ込んでいる。
種の特徴 形状
補足
根の特徴
絶滅危惧情報 環境省【絶滅危惧II類(VU)】 HELP!
基準標本
シロバナナガバノタチツボスミレ : 徳島県佐那河内村 (T.Inobe 234, in 1944, TI*(東京大学植物標本室)).
染色体数 2n=20
参考情報
その他 ナガバタチツボスミレと表現する書籍もある(cf.:平凡社「日本の野生植物」) 。
種苗会社で八重咲き種を販売している。2008年では1株2,200円と高価だった。

 ナガバノタチツボスミレというより、マダラナガバノタチツボスミレのイメージを強く持っています。再度調べてみましたところ、これに近い個体がシロバナナガバノタチツボスミレとして紹介されているようです。個人的には、葉脈HELP!が赤いからと「アカフ」、「チシオ」、「マダラ」という形容詞が付くことを自然だとは思いますが、境界線がはっきりできる基準が欲しいようにも思います。特に「シロバナ」の白はアバウトで、薄い紫色を帯びていたり、紫条が入っていたりすると「程度の問題」になってしまうのかも知れません。今回の株は、すみれ独特の形容詞である「オトメ」ですね。
 さて、どこまで細かく分けるかですが、連続した変化の所々に名前を付けるのは感心しませんよね。ただ、先達(先駆者)諸氏が命名して、ある程度の知名度を得たものについては尊重しようと思います。浜栄助氏WHO!の「原色日本のスミレ」の記載を、自然に基準としているかも知れません。
2007/03/14


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 (2007/03/14) Latest Update 2023/10/16 [200KB]

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