ヴィオラ・ペダータ - Viola pedata -
ヴィオラ・ペダータ
ヴィオラ・ペダータ ヴィオラ・ペダータ
岩手県 2012年5月12日 植栽 Viola pedata var. bicolor

ヴィオラ・ペダータ
葉の印象がとても強い、園芸店で比較的容易に手に入る
千葉県 1998年4月26日 植栽
ヴィオラ・ペダータ ヴィオラ・ペダータ
福島県 2007年6月23日 植栽
ヴィオラ・ペダータ ヴィオラ・ペダータ
千葉県 2003年4月21日 植栽
ヴィオラ・ペダータ
熊本県 2011年4月3日 植栽
分類 トリアシスミレ類(節)[Pedatae Becker] と想定されるが疑問あり
学名 基本種 Viola pedata L. Published in: Sp. pl. 2:933. (1753)
変種
Viola pedata var. concolor Holm ex Brainerd
Viola pedata var. bicolor Pursh
Viola pedata var. inornata Greene
Viola pedata var. lineariloba DC.
Viola pedata var. lineariloba f. cuneatiloba Brainerd ex Fern.
Viola pedata var. ranunculifolia (Juss. ex Poir.) Ging. ex DC.
品種 Viola pedata f. rosea Sanders
異名
Oionychion pedatum (L.) Nieuwl. & Kaczm.
Viola digitata Pursh
Viola multifida Mill.
由来 pedata : 掌状の(cf; 学名の意味として「鳥の足に似た、鳥脚状の」は間違い)
外語一般名 【英】Bird-foot violet, crowfoot violet, pansy violet
茎の形態 無茎種
生育環境 明るく乾燥気味の草原、岩場、林下、林縁など。実は極めて過酷な環境に生育する。
分布 国内
海外 北アメリカ東部、アパラチア山脈近隣の固有種。
補足
花の特徴 形状 大輪。
淡紫色で中央が白く抜ける。
国内では紅紫、白色、2色咲き(上弁2枚が濃紫色、他3枚がピンク色)も流通する。
自生地では淡紫色、淡赤紫色、唇弁のみが白色、濃紫色で中央部が白く抜ける型、2色咲き(上弁2枚が紅紫、他3枚が白色)など多彩な変化が見られる。
太くてずんぐりしているが、短くて、目立たない。
花期 非常に長く、春は当然ながら、夏、そして初冠雪が見られる頃まで咲くことがある。
花柱 棒状。
芳香 北米の書籍には無香と記載されている。稀に芳香があると複数情報あり(未確認)。
補足 花茎は赤み掛かる。
葉の特徴 形状 細長い葉が深く裂け、鳥の足に似た形状をしている。自生地では、稀にヤツデに似た幅のある葉が見られる。
濃緑色。
補足 別れた葉の先に幾つかの鋸歯HELP!が見られる。
種の特徴 形状 中粒。楕円形。
明るい茶褐色。
補足 閉鎖花HELP!由来の種子ができるが、滅多に得られないとされる。また、自家不和合性とされる。
根の特徴 白いひげ根。太い根茎があり、栄養を蓄えている。
絶滅危惧情報 オンタリオ州で絶滅危惧種指定
基準標本 アメリカ合衆国。
染色体数 2n=56
参考情報
その他 多湿を嫌う。冬芽を形成せず、小葉で越冬する。根伏せでよく増えるとのこと。
"mountain pansy"と呼ばれることもあるとか。
多節間の極めて複雑な組み合わせによる交雑種起源とされる。

 葉が開いた形が鳥の足に似ていることから、「トリアシスミレ」と呼ばれて市販されています。この呼び名は「どうかな?」と思っていたのですが、外国種に詳しい方によると、「原産地(北アメリカ東部)ではbird-foot violetと呼ばれている」とのことです。
 比較的、育てやすいと感じました。ところが海外の情報によると、以外に神経質で育てにくいとのことです。別の書籍によると「自家不和合性でタネができにくい」とされていますが、なぜかタネも良く実りました。播種して増やしてみたいのですが、発芽するでしょうか(結果:発芽しませんでした)。
1999/10/16


ヴィオラ・ペダータ ヴィオラ・ペダータ
千葉県 2014年4月14日 植栽 Viola pedata var. bicolor
 翌年、芽が出ない…。育てるのは難しいというので、挑戦を控えていましたが、なんと田舎の姉が増やしています。これには驚いてしまって、もう一度試してみようかとポット苗を購入してしまいました。綺麗で大きな花が咲いていますが、既に後悔していまいそうな気分です。
2014/04/17


 海外DBを調べていて、この種に同タイプ異名(homotypic synonym)として Oionychion pedatum と記載されているのを知りました。つまり、従前、スミレ属(Viola)の植物ではないとみなされていた時期があったということでしょうか。勿論、スミレ科(Violaceae)内の属であることには違いありませんが、いずれにしても、詳しい事情は判明していません。
2020/08/01


(つぶやきの棚)徒然草

 (1999/10/16) Latest Update 2022/08/05 [290KB]

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