アソキクバスミレ (阿蘇菊葉菫)
アソキクバスミレ
熊本県 2011年4月3日 植栽
交雑親
ヒゴスミレ
ヒゴスミレ ( 2n=24 ) [写真:熊本産]
Viola chaerophylloides (Regal) W. Becker
var. sieboldiana (Maxim.) Makino
アカネスミレ
アカネスミレ ( 2n=24 ) [写真:オカスミレ]
Viola phalacrocarpa Maxim.
学名
Viola x sp.
Viola chaerophylloides (Regal) W. Becker var. sieboldiana (Maxim.) Makino x V. phalacrocarpa Maxim. Published in Wild Violets Jap. Col.: 258, t. 110; 10-20 (1975)
茎の形態 無茎種間(ミヤマスミレ類)の交雑種
生育環境 佐藤武之氏の「阿蘇の野の花Ⅱ」に『山裾の萱野に咲く』との記載がある。
分布 国内 熊本県周辺、兵庫県、関東などで観察されている(【国内水平分布】参照)。
海外
補足 両親が近接分布するエリアに稀産する。
花の特徴 形状 中輪。色合い、形状ともに、アカネスミレの特徴が出る場合が多いと見られる。
赤紫色、側弁の基部に毛があり、長い距は白っぽく、赤紫色の細かい斑点が目立つ。花茎や萼は茶褐色を帯びる。
淡紅紫色、太め。
花期 4月上旬~5月中旬。
花柱 花柱の頭はカマキリの頭形に近い。
芳香 なし。
補足 花柄には微毛がある。三木順一氏WHO!著『スミレ事典*(出典:S001) 』では、「多花性で丈夫」と説明されている。
葉の特徴 形状 全体形状として、葉先が細い卵状披針形HELP!または楕円状披針形の菊葉構造。浜栄助氏WHO!は「所々に浅裂やかなり中裂の入った不規則な鋸歯があり、」と説明しているが、拝見した個体および写真などでは、余り不規則なイメージではない。
表面は緑色、裏面は淡緑色、わずかに紫色を帯びるものもあり、両面に短毛が密生するとされる。両面が緑色の個体もある。
補足 托葉は長三角形。
根の特徴
絶滅危惧情報
基準標本 熊本県。
参考情報
その他 不稔。根や地下茎で増殖するとされる。
 個体数は多くないようですが、ヒゴスミレとアカネスミレが混生する地域では見つかるようです。自生環境は似ているので、各地で見かけたという報告があります。菊葉状のアカネスミレというイメージですね。
 前述の「阿蘇の野の花Ⅱ」によりますと、アソヒカゲスミレと同様に「花の和尚さん」こと、本田清孝師が名付親であるとのこと。『原色日本のスミレ(浜栄助氏WHO!著)*(出典:G001) 』にも、1964年に本田師が熊本県の清水峠で見出したとあります。
2012/01/19


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