ニオイタチツボスミレとナガバノタチツボスミレそれぞれの特徴と言えそうなパーツが入り交じって、いろいろな形質に分離している印象の群落が見られました。この個体群の一部が、交雑種だと特定できている訳ではありません。
一例として、花冠は、どうみてもニオイタチツボスミレの特徴が色濃く出ていながら、葉の色合いが渋めの濃深緑色で、葉脈に赤みが出る個体などです。この山の少し離れた場所では、ニオイタチツボスミレに葉脈が赤い型は見られません。2024/04/13
基本的に良く似た雰囲気を持つすみれ同士の自然交雑種で、同定は難しいと思います。
関西在住の熱心なすみれ好きさんから、写真と情報を提供していただきました(「参考提供資料」をご覧下さい)。花後に、不完全稔性であることを確認したとのコメントがありました。2012/06/21
ニオイタチツボスミレとナガバノタチツボスミレは、かなり見慣れないと判別しがたい近縁種です。後者は葉脈に赤みを帯びることが多く、茎生葉が長めになるとは言え、見た目で容易に区別できないこともあります。
個人の情報を取り扱う場合、主観的な感想だけでなく、「花粉を顕微鏡などで調べて見たところ、交雑種と思われる」といった客観情報が無い場合、すんなり受け入れ難い面があります。2021/09/05
(2012/06/21) Latest Update 2024/04/14 [525KB]