ヒメアギスミレ [ニョイスミレの変種] (姫顎菫)
ヒメアギスミレ
ヒメアギスミレ ヒメアギスミレ
神奈川県 2009年3月20日 植栽
ヒメアギスミレ
ヒメアギスミレ ヒメアギスミレ
神奈川県 2007年3月21日 植栽
ヒメアギスミレ
神奈川県 2010年3月19日 植栽
分類 ニョイスミレ類
学名 基本種 ニョイスミレ Viola verecunda A. Gray Published In: Mem. Amer. Acad. Arts, n.s. 6(2): 382 (1858) 【注:論文掲載誌】
変種 ヒメアギスミレ Viola verecunda var. subaequiloba (Fr. et Sav.) F.Maek.
品種
異名
由来 verecunda : 内気な、(適度の)、subaequiloba : ほぼ等しい切れ込みの
外語一般名
茎の形態 有茎種
生育環境 平地から高地、田の畦道から高原の林の中まで湿り気のある沼沢などに自生する。
分布 国内 愛知県以西、四国、九州中北部に分布する。
海外
補足 母種のニョイスミレは南西諸島を除いて、ほぼ日本全国で見られる。
花の特徴 形状 ニョイスミレの小柄な変種。アギスミレ同様に葉が弓形になり、花後は半月形になる。
節間が短く、葉を密に付ける傾向がある。葉に光沢がない。
複数の型があるとの情報もあるが、実態は詳細につかめていない。
その他は基本種に準じる。
花期
花柱
芳香
補足
葉の特徴 形状
補足
種の特徴 形状
補足
根の特徴
絶滅危惧情報 大分県:準絶滅危惧種
基準標本
染色体数 2n=24
参考情報
その他 地上茎は全て地表を横に這い、途中から発根して増える特徴を持つ。
越冬期は葉が心形で、ニョイスミレと区別できない。
葉の裏面は紫色を帯びる場合がある。
葉に光沢がなく、色合いが淡い緑色であることでアギスミレと区別するという。
湿生植物の一つに数えることがある。
ヒメアギスミレ ヒメアギスミレ
兵庫県神戸市 2022年4月19日

ニョイスミレの学名について

 東南アジア広域に分布するニョイスミレは、個体数や種内変異が極めて多いという特徴を持っています。シノニム(異名)も多いことから、学名について数多の変遷があったであろうことが容易に想像できます。

 ニョイスミレの学名について、当サイトが参考にさせていただいているソースの一つ「YList:BG Plants 和名-学名インデックス(米倉浩司・梶田忠)」では、Viola verecunda A. Gray と記載されていますが、注釈(ノート)として『Y.S.Chen et al., Fl. China 13: 78 (2007)はタイワンツボスミレの異名とする』とあります。欧米や東南アジアの資料を当たると、Viola arcuata Blume を正名( accepted name, collect name )と記載して、Viola verecunda をシノニムとするケースの方が主流です。

 当サイトでは、当面、Viola verecunda を正名として扱いますが、変更する可能性があると認識しています。



 展示会で拝見したものです。比較的、信用できる展示会だと思っていますが、このヒメアギスミレについては良くわかりません。典型品はもう少し葉が特異な形、つまり弓(ブーメラン)状になっていると理解しているのです。3月に撮影した写真の株は、まだ小さくて特徴が顕著に現れていないものと思われます。自生地で見たことがないため、これ以上のコメントはできませんが、開いた花を見たかったですね。(=^_^=)
2007/07/03

 同じ展示会でやっと花を観察することができましたが、葉の方は、蕾の頃と余り変わっていないような気がします。小型のアギスミレというより、小型のニョイスミレでしょうか。アギスミレよりも葉の基部が湾入する程度が大きいそうです。
2009/10/15

 詳しい資料によりますと、やはり、冬季は葉で区別できないそうです。普通に心形だと表現されていますから、展示会の写真のような状態なのでしょう。杉の林床でオオミズゴケが群生するような場所らしいですから、まぁ暗い場所です。
 アギスミレとの比較があって、1)茎が斜上せず、匍匐する、2)節から発根する、3)葉の表面には光沢がなく淡緑色である、4)花後、ブーメラン状になるが、葉先はアギスミレ程、先鋭化しないというようなことでした。一度、並べて観察したいところです。
 注釈ですが、アギスミレも節からの発根が見られるそうですが、余り多くないとのことでした。
2011/02/03


(つぶやきの棚)徒然草

 (2007/07/03) Latest Update 2022/05/16 [670KB]

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