資料では、欧州に広く分布するニオイスミレ("Viora odorata")と、主に北米等に分布する("Viora sororia 'papilionacea' ")の交雑種として説明されています。これが正しいとすれば、Viola odorata 'Governor Herrick'と表現が多いことは、とても不思議ですね。
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一方、別の資料では("Viora cucullata")由来の交雑種として説明されています。もう一方の親は、やはり("Viora sororia")とされているようでした。
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英国から取り寄せた Roy E. Coombs 氏の"Violets"という書籍で調べてみることにしました。この書籍によると、'Governor Herrick'は20世紀初頭(または19世紀末)に米国で登場したそうですが、その後に登場した良く似た'Bournemouth Gem'や'Bournemouth Blue'等は、この'Governor Herrick'から芳香などの要素で選別された品種であると記載されています。ただ、それらが栽培され、流通していく過程でラベルミス等による多くの混乱が生じていったことは大きな問題でした。また、どれも識別が難しい程に似ており、いつか'Governor Herrick Type'として総称されていくことになったそうです。
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cf: --- "Violets: The History & Cultivation of Scented Violets"
2008/07/15
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