フギレオオバキスミレ [オオバキスミレの変種] (斑切大葉黄菫)
- シロバナフギレオオバキスミレ (白花斑切大葉黄菫)
いつか出掛けたいという感覚ではいけないのでしょうね。ちょっと、無理矢理にスケジュールを組んで、出掛けることができました。
今回の旅程として、初日は移動日、二日目は地図と実際の距離感を合わせる日、三日目から本格的に散策するぐらいの感覚でスケジューリングをしていました。もう体力的にも気力的にも、昔のように走り回らないという前提でしたが、年齢を重ねて、どうやら少しせっかちになってしまったようです。現場に着いてしまったら、ついつい走り回ってしまいました。^^
2024/06/16
分類 |
キスミレ類 |
学名 |
基本種 |
オオバキスミレ Viola brevistipulata (Franch. et Savat.) W. Becker Published in: Beih. Bot. Centralbl., Abt. 2, 34:265 (1916) |
変種 |
フギレオオバキスミレ Viola brevistipulata var. laciniata (H. Boissieu) W. Becker |
参考 |
シロバナフギレオオバキスミレ Viola brevistipulata var. laciniata sp.
シロバナフギレオオバキスミレ Viola brevistipulata var. laciniata f. alba
シロバナフギレオオバキスミレ Viola brevistipulata var. laciniata f. albescens
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異名 |
Viola brevistipulata f. laciniata (H. Boissieu) F.Maek.
Viola laciniata (H.Boissieu) Koidz.
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由来 |
brevistipulata : 短い托葉がある |
外語一般名 |
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茎の形態 |
有茎種 |
生育環境 |
山地の斜面などに群生する。 |
分布 |
国内 |
北海道特産、道南や道北など日本海側の豪雪地帯に集中して分布する。垂直分布が比較的広い。 |
海外 |
日本固有種。 |
補足 |
自生地には基本種との移行型(中間型)が多く見られるとのこと。山形県で報告がある。 |
花の特徴 |
形状 |
基本種に準ずる。 |
色 |
距 |
花期 |
花柱 |
芳香 |
補足 |
葉の特徴 |
形状 |
大きな葉の縁が鋭く不規則に切れこむ点など、葉の特徴を除き、基本種に準ずる。 |
色 |
補足 |
種の特徴 |
形状 |
色 |
補足 |
根の特徴 |
絶滅危惧情報 |
基準標本 |
フランス人のフォーリー神父が採集、スイスの植物学者ボワジェが命名(1900年)。 |
染色体数 |
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参考情報 |
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その他 |
幾つかの変種や品種をまとめて再編成する考えもある。多くは地下茎で増殖する、即ち、クローンで群落を拡大する性質であるとの情報がある。 |
フギレオオバキスミレの自生地にすら出向けていないのに、シロバナフギレオオバキスミレ(白花斑切大葉黄菫)に出逢いたくて仕方がないのです(笑)。写真で拝見する、その魅惑的な姿に魅せられてしまいました。
とある個人の情報によりますと、1991年に発見され、或いは、知られるようになった自生地は、道路工事で破壊されてしまい、現在、第二の自生地が発見されたところだと言われます。今度の自生地も簡単には見つからない位置にあるそうですので、熊さんが怖くて深入りできない旅行者に、簡単に姿を見せてはくれないでしょうね。
2016/11/22
2018年に出かける計画をしていましたが、手首の骨折で運転ができず、残念ながら、諦めました。ただ、今年、計画していた時期には花が終わっていた可能性があります。
山形県植物誌(1992)を読み返してみると、具体的な地名が記載されたフギレオオバキスミレの自生記録がありました。現状、他に記録がなく、未確認としておきます。
2018/09/03
第一印象は「葉がデカイ!」でした。葉の切れ込みの鋭さ、表面の凸凹、強い印象を与える深い緑色、どれもこれも、強い印象があったのです。
勿論、初めての出逢いですが、どの花も新鮮で「花期ぴったり」だったのかも知れません。もし、花が終わりかけていたら、標高を上げて再度トライする必要があったところでした。
2024/06/16
大きなフギレオオバキスミレは密集して林立しており、いわゆる叢生状態でした。根茎で殖える性質が強いということでしょう。
草丈が15~30cm程度と記載されている資料が多いようですが、目の前で現実に生えている個体群について言えば、平均して30cmを越えています。花数は一般に1株当たり3輪、2輪の個体も見られます。もう一歩踏み込みますと、上2枚の葉の間から2輪、離れた1枚の葉の腋から1輪咲いているという構造です。その下には長い茎が地面まで伸びています。因みに、すみれは全般に、地面から出るか出ないかの位置に、極めて短い「節」があって、その辺りから出ている葉が根生葉と呼ばれている訳です。フギレオオバキスミレの場合も、地面からほんの少し上がった位置にある節から茎も根生葉も出ており、茎生葉は花を咲かせる茎の上の方にだけ見られます。
2024/06/16
北海道磯谷郡 2024年6月12日 Alt.=800m
ダイセンキスミレとナエバキスミレの同一とする説がある * 和名または学名がある種のみ