分類 | キスミレ類 | |
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学名 | 基本種 | オオバキスミレ Viola brevistipulata (Franch. et Savat.) W. Becker Published in: Beih. Bot. Centralbl., Abt. 2, 34:265 (1916) |
変種 | フチゲオオバキスミレ Viola brevistipulata subsp. brevistipulata var. ciliata (H.Boissieu) W.Becker Published in: Ann. Rep. Fac. Lib. Art. Coll. Iwate 1:79 (1950) | |
品種 | シロバナフチゲオオバキスミレ Viola brevistipulata subsp. brevistipulata var. ciliata f. albescens | |
異名 | フチゲオオバキスミレ Viola brevistipulata var. ciliata (M. Kikuchi) F.Maek. | |
由来 | brevistipulata : 短い托葉がある、ciliata : 細い毛の多い、まつ毛のある | |
外語一般名 | ||
茎の形態 | 有茎種 | |
生育環境 | 海岸近辺の山中で見られる。太陽が当たる南西斜面で見られた。 | |
分布 | 国内 | 北海道、東北の海岸に分布する。福島県南相馬市の観察報告があり、これが、現状の南限と見られる。 |
海外 | ||
補足 | ||
花の特徴 | 形状 | 中輪、ただし、全体の大きさに比べて小さめに見える。側弁の基部に毛がある。 |
色 | 山吹色と呼んだ方が良いような濃い黄色。唇弁に赤紫色の条が入る。 | |
距 | 小さくて目立たない。 | |
花期 | 普通。 | |
花柱 | カマキリの頭形(虫頭形)(突起毛が見られる)。 | |
芳香 | ||
補足 | 全体に比較して花は小さい。特に唇弁が小さい。 | |
葉の特徴 | 形状 | 一般に3枚で構成され、下の葉が一番大きい。先が尖り、全体には丸みがある心形または卵形。脈に沿った凹みが見られる。 |
色 | 変異があるが、光沢のある緑色。 | |
補足 | 葉の縁、裏の葉脈![]() |
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種の特徴 | 形状 | 丸めの倒卵形。大粒。 |
色 | 種子:淡褐色で光沢が見られる。 | |
補足 | 主に種子で増える性質だが、種子数は決して多くない。 | |
根の特徴 | 前述の通り、根は縦に伸びる性質で、根茎で殖える性質とは言えない。 | |
絶滅危惧情報 | 福島県:絶滅危惧Ⅰ類 | |
基準標本 |
不詳:陸前高田(1933)、陸中宮古(1949)、宮城県金華山島(?) |
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染色体数 | 2n=12 | |
参考情報 |
オオバキスミレとフチゲオオバキスミレの形態的・生態的区別性武田 眞一(東北植物研究会)
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その他 |
母種と異なり、余り群生しない(稀にまとまって咲くことがあるが、例外的)。根元には葉がなく、竹馬に乗っているイメージ。 菊地政雄 ![]() "Flora of Japan, Vol. IIc"では母種にまとめられたとされる。ただ、関係者以外で、この見解を支持する主要な文献や意見は見当たらず、当該資料の取扱いは極めて難しい。分子系統学的アプローチでも母種との差が大きく、否定的である。 |