分類 | スミレサイシン類 | |
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学名 | 基本種 | ナガバノスミレサイシン Viola bissetii Maxim. Published in: Bull. Soc. Imp. Naturalistes Moscou 54(1):5. (1879) |
変種 |
フイリナガバノスミレサイシン Viola bissetii var. kiusiana H. Terao
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品種 |
シロバナナガバノスミレサイシン Viola bissetii f. albiflora Nakai ex F.Maek.
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異名 | ||
由来 | bissetii : 献名を受けた人名に由来する。J. Bisset(英国の植物採集家、明治初期に来日、1841-191)。学名として稀に Viola bisseti が使われるが、ラテン語としては違和感がある。 | |
外語一般名 | ||
茎の形態 | 無茎種 | |
生育環境 | 山地の湿り気がある日陰。ただし、花期には日照がある場所を好む。 | |
分布 | 国内 | 太平洋側の降雪の少ない地方に多い(茨城県以西)。 |
海外 | 中国の資料に記載があるが確認に至らない。日本固有種とする文献がある。 | |
補足 | ||
花の特徴 | 形状 | 大輪。側弁の基部に毛がない。 |
色 | 一般に淡紫色。かなり白いものから紅色まで変化がある。側弁と唇弁に紫条が入る。 | |
距 | 丸く太い円筒形。花弁より色が濃いことが多い。 | |
花期 | 普通(4月から5月)。 | |
花柱 | カマキリの頭形で、くちばし状に少し突き出ている。 | |
芳香 | なし(稀に微香)。 | |
補足 | シロバナナガバノミレサイシンは白花変種に限定した表現ではないとされる。 | |
葉の特徴 | 形状 | 細長い心形。先端は尖り、基部は深い心形。花後は同じ形で比較的大きくなる。 |
色 | 濃い緑色。少し光沢がある。 | |
補足 | 花期には展開が不十分で基部が巻いている場合が多い。無毛であるか、基部や裏面の葉脈に微毛が見られることがある。 | |
種の特徴 | 形状 | 広倒卵形。基部が尖る。大粒。 |
色 | 種子:淡褐色(ただし、乳白色の写真を見せていただいたことがある)、種枕(エライオソーム):白色。光沢は弱い。 | |
補足 | 種子数は少ない。 | |
根の特徴 | ||
絶滅危惧情報 | 福島県:絶滅危惧Ⅰ類、千葉県:絶滅危惧Ⅰ類、京都府:絶滅危惧Ⅱ類、奈良県:絶滅危惧Ⅰ類、和歌山県:絶滅危惧Ⅰ類、香川県:絶滅危惧Ⅰ類、佐賀県:絶滅危惧Ⅰ類 | |
基準標本 | フイリナガバノスミレサイシン : 大分県 鶴見岳 1930.4.13 by S. Yoshioka (京都大学収蔵) | |
染色体数 | 2n=24 | |
参考情報 | ||
その他 |
細長い根茎がある(スミレサイシン程度には太くならない)。* 横に這い、節が多い「日本の野草(山と渓谷社)」。
スミレサイシン類はスミレサイシンが日本海側、アケボノスミレが内陸部、ナガバノスミレサイシンが太平洋側にと住み分ける。
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