アツバスミレ [スミレの変種] (厚葉菫) [別名:ヤハズスミレ]
アツバスミレ
鹿児島県 2008年3月20日
アツバスミレ アツバスミレ
アツバスミレ アツバスミレ
鹿児島県 2008年3月20日
分類 ミヤマスミレ類
学名 基本種 スミレ Viola mandshurica W. Becker Published in: Bot. Jahrb. Syst. 54:179. (1917)
変種 ホコバスミレ Viola mandshurica var. ikedaeana (W. Becker) F.Maek.
アツバスミレ Viola mandshurica var. triangularis (Fr. et Sav.) Mizushima
ニイジマスミレ Viola mandshurica var. triangularis f. niijimensis (Nakai) F.Maek. et T.Hashim.
ケアツバスミレ Viola mandshurica var. triangularis f. pubigera Hiyama ex F.Maek.
品種 ニシキスミレ Viola mandshurica f. albo-variegata Hort. ex F.Maek.
アナマスミレ Viola mandshurica f. crassa (Tatew.) F.Maek.
ノコギリスミレ Viola mandshurica f. dispar Honda
シロガネスミレ Viola mandshurica f. hasegawae Hiyama, 1956
ホロムイスミレ Viola mandshurica f. horomuiensis Sugim., 1965, nom. nud.
オオバナスミレ Viola mandshurica f. macrantha (Maxim.) Nakai ex Kitag.
コモロスミレ Viola mandshurica f. plena Hort. ex F.Maek.

ワカシュウスミレ(俗) Viola mandshurica f. glabripetalla Hiyama
園芸種 スミレ -えび茶- (俗) Viola mandshurica 'Ebicha'
スミレ -明神- (俗) Viola mandshurica 'Myojin'
アツバスミレ(二色咲き型) (俗) Viola mandshurica var. triangularis f. bicolor
異名 Viola mandshurica f. macrantha (Maxim.) Nakai ex Kitag.
Viola mandshurica var. boninensis (Nakai) M. Mizushima
Viola mandshurica var. boninensis f. bicolor
Viola niijimensis Nakai
Viola patrinii var. triangularis Franch. & Sav.
Viola taiwaniana Nakai
由来 Viola mandshurica : 「満州の」すみれ、ikedaeana : 人名(池田清次郎氏)、triangularis : 三角形の、crassa : 肉厚の、多肉質の
外語一般名 【中】东北堇菜、紫花地丁、【韓】제비꽃
茎の形態 無茎種
生育環境 海岸(砂浜、岩場など)から海岸に近く、やや乾燥した林縁、畑などで見られる。
分布 国内 房総半島、伊豆七島から久島・種子島に至る太平洋側の海岸に分布する(西南海岸型)。
海外 母種に準ずる
補足
花の特徴 形状
花期
花柱
芳香
補足
葉の特徴 形状 三角状披針形HELP!から丸みがある細長い「へら型」。
明るい緑色。裏面は若干白っぽい緑色。無毛で厚く光沢がある。
補足 葉身HELP!と葉柄の境界部がくびれている。
種の特徴 形状 母種に準ずる
補足
根の特徴
絶滅危惧情報 千葉県:絶滅危惧Ⅱ類
基準標本 神奈川県 三浦半島猿島 by Savatier(仏)cf : 「日本野生植物目録」(Franchet & Savatier, 1879)
染色体数 2n=48
参考情報
その他 鋸歯HELP!がまばらで目立たない。
アナマスミレとの違いを、ぱっと見で語るならば、葉が平坦で表面の光沢がしっかり見えるのがアツバスミレで、内側に巻き込むため、色が薄めの裏面の方が良く見えるのがアナマスミレという見分け方もあろうと思う。
栽培は比較的容易である。
新島産の花弁が白い型(純白地に紫条が少し入る)をニイジマスミレと呼ぶ。大正11年、後の東大教授、中井猛之進博士WHO!が植物学雑誌に発表した。後にアツバスミレの白花品種とされたものとされる。
アツバスミレとの違いが不明確な個体がニイジマスミレとして扱われることも多い状態だが、大正の発表から80年を経過した新島で再発見があったと地元新聞発表されたことがある。これは白さが分かりやすい個体だったらしい。

アツバスミレ(二色咲き)
神奈川県 2008年3月23日 植栽

アツバスミレ(二色咲き) アツバスミレ(二色咲き)
神奈川県横須賀市 2010年3月20日 路傍 逸出株と見るべきであろう

アツバスミレ
枯らさないで室内で冬越をした株です
3月の早い時期の咲き始めましたが、やはり葉がだらしない状態になります
通常の環境では咲かない時期に咲きますので、これはこれでヨシとしたいところですね
千葉県 2001年3月5日 植栽
アツバスミレ アツバスミレ(二色咲き)
  • 静岡県富士宮市 2000年5月3日
  • 千葉県船橋市 1999年3月29日 逸出株
アツバスミレ(二色咲き)
『アツバスミレ(二色咲き)』2枚の上弁と3枚の下弁の色が異なる
千葉県 2000年4月29日 植栽

アツバスミレ アツバスミレ
神奈川県 2010年3月19日 植栽 (俗称)クロアツバスミレ

アツバスミレ(二色咲き) アツバスミレ(二色咲き)
千葉県 2011年2月24日 植栽
アツバスミレ(二色咲き) アツバスミレ(二色咲き)
  • 神奈川県 2011年3月21日 植栽
  • 神奈川県 2012年3月22日 植栽
アツバスミレ(二色咲き)
神奈川県 2013年3月20日 植栽

アツバスミレ アツバスミレ
アツバスミレ アツバスミレ(二色咲き)
 スミレの海岸性変種という意味では全く同じ属性になるアツバスミレとアナマスミレ。でも、自生地で見る典型品はかなり違うイメージです。勿論、とても似ている個体もありますが、敢えて言えば、アツバスミレの方がスマートかも知れません。東シナ海の海風を受けてゆったりと揺れていました。 2008/03/31
 園芸選別品種である「アツバスミレ(二色咲き)」または「二色アツバスミレ」の花は、新島や三宅島産のアツバスミレに似ているという話を聞きます。ただ、新島産のものは、通常の個体と同様に側弁の基部に毛があるそうですが、園芸品種の方は毛が見られません。尚、アツバスミレ(二色咲き)は「スミレ事典(出典:S001) (三木順一氏WHO!著)」によると、浜栄助氏WHO!が伊豆大島で発見した花変わりとしています。 2008/07/04
 ニイジマスミレは、写真で見る限り、とても綺麗な花で、どちらかというとシロスミレに紫条が入ったイメージです。確かに園芸選別品種である「二色アツバスミレ」と似ていますが、側弁と唇弁も白地です。
2008/08/04


アツバスミレ(二色咲き) アツバスミレ(二色咲き)

上の2枚はともにアツバスミレと見て良いだろうと思いますが、様子はかなり違います。実は左の「二色アツバスミレ」然とした個体は海岸沿いではなく標高の高いエリアで撮影したものです。右の「二色」に近い個体は平地での撮影ですが、やはり海岸沿いではありません。逸出品の可能性は否めませんが、少くても民家が立っているような場所ではありません。不思議なことに富士宮市では2000年にも観察しているんですよね。
2013/08/07


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 (2000/05/30) Latest Update 2024/03/23 [1,020KB]

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