花期は原産地ではほぼ周年、関東では6月から10月かけて咲き続けるとのことです。
沼津御用邸記念公園で行われたすみれ展で撮影させていただきました。見事に育っており、たくさんの白い花を咲かせていました。育てることは比較的容易だと聞いていますが、それを枯らしてしまったことがあります(笑)。2006/04/30
日本に自生していない種については、そうそう現地まで遠征する訳にもいきませんので、育ててみるしかありません。余り上手ではないので、育て上手な方に頼んで観察することができれば良いのですが・・・。2006/07/22
やっと咲きました!でも、夕方には萎んでしまって、翌日には・・・。なんと「一日花」です。聞いたような、知らなかったような、とても不確かなものですね。野山に咲いていれば観察するのですが、この手は、育ててみないと頭に入らないと実感しています。2006/07/29
まるでアサガオのように早くから咲き出して、天気の良い日には昼には萎んでしまいます。木が大きくなって、毎日、数個から8個程度の花を付けるようになりました。鉢の大きさが不足して、二度植え替えをしたのです。2006/10/10
ついに、スミレ科である証ではないのですが、朔果が三裂(裂開)して、黒いタネが並んでいるのを確認しました。
2006/10/21
かなり寒くなってきました。縦方向への成長は止まったようです。この段階での草丈は、土の表面から図って丁度80cmでした。基部は木質化しています。現在でも花は咲いているのですが、花弁の大きさが小さくなっています(縮こまってしまった感じ)。もう一つの情報ですが、緑色の朔果が膨らんでから三裂するまでの期間がとても長いことです。つまり、なかなか熟さないという訳ですね。
熱帯から亜熱帯の植物と聞いていますので、冬は室内で育てると決めていましたので、昨日、運び込みました。PCの前の小さな出窓にぴったりと思っていたのですが、なんと高さが足りません。更に深めの鉢に植え替えたので、まぁ仕方がないのですが、このまま春まで天井にタッチしたままで育つことになります。2006/12/09
なんとか冬を越して、なんと2月には小さいながら幾つかの花を咲かせ始めました。暖かい冬の恩恵ですね。環境が整えば、常に花を咲かせる植物だと理解しました。
実は、後日談があるのですが、3月中旬で関東でもすみれの開花情報が入ってきたので、風の暖かい日に室外に出しました。ところが、数日後、急に気温が下がるとととに強風が吹き荒れて、大きな鉢にも関わらず、倒れてしまったのです。10日間程度で室内に取り込んでしまいました。ただ、残念なことに、葉の多くが枯れるように落ちて悲惨な姿になってしまいました。心配しながら世話をする2年目です。2007/04/08
例年にも増して多くの果実ができました。土の露出している部分が少ないので、種子が飛散してしまっても芽を出すことができないと思います。もし、芽を出しても、日本の冬の寒さに耐えられないことが分かっていますので、かわいそうなことになります。それで、できるだけ収穫したいのですが、いつ朔果が炸裂するのか分かりません。この数では袋掛けも困難です。
毎日数回、庭に出て一本一本を凝視して種子集めをしています。それで気が付いたのですが、他のすみれのように炸裂する前に朔果が上を向いたら分かりやすいですよね。実は、花茎がとても短いので分かり難かったのですが、明らかに上を向くのです。これで少しは収穫作業が楽になりました。2009/07/07
大量に収穫できたので、ついつい一粒ずつ数えてしまいました。今日までに660個(粒)です。半分は飛散してしまっていると思います。こぼれた場所のほとんどはコンクリートですから、とてもかわいそうで、なんとか時間をかけて集めてみました。今年だけで1,000個以上の種子を作ったと想定できる訳ですから、偉いものですね。
実のところ、採り播き、こぼれ種子からの実生と、挿し木で十分に増やすことができることが分かっています。数えてみましたら、既に樹の数は11本に達していました。この集めた種子は、これまで同様にすみれの愛好団体に寄付して、どこかで子孫を増やしてくれればと思います。ところで、四季のある温帯域を中心とする草本のすみれたちは、冬の寒さを経験させると発芽率が上がるという理屈もあって冷所保存しておくところですが、熱帯から亜熱帯域のすみれたちには余計な御世話かも知れません。常温保存にしておきましょうか。2009/07/12
日本の気温では越冬できません。室内に取り込み、出窓などに置いておけば越冬できるだけでなく、小さい花が開花します。
さて、その花ですが、今年の状況を見る限り、小さいだけで意外に多く咲くようです。観察してみると、蕾の数は暖かい時期と余り変わりません。でも、展開がゆっくりしているような気がします。蕾が充実して咲くまでの時間が、暖かい時期と比べて間延びしているように感じられます。また、基本的に一日花であり、暖かい時期には午後3時を過ぎた辺りにはハンカチのような花が左右から巻き込むように閉じ始め、夕方には閉じた傘のようになってしまうのですが、冬場は暗くなってものんびりしていて、朝までに閉じるようなサイクルに変わります。室内なので、部屋の明かりが時間感覚を鈍らせるのかも知れませんが、暖かい時期にはまだ明るい時間帯には閉じ始めることを考えると辻褄が合いません。2013/02/26
黒光りする種子が発芽しますと、まるでマメ科の植物のような丸い双葉が出て、その後も、しばらくはスミレ科らしからぬ姿のまま育ちます。2014/09/28
Hybanthus属は約150種とも言われる種を内包する大きな「属」です。VIOLACEAE(スミレ科)では3番目に多いようですね。これまで、国内で他の種を拝見する機会はありませんでしたが、写真で拝見する限り、花色だけでも濃淡の赤紫色や黄色、オレンジ色など、多種多様です。H. communisにも変化があり、花や葉の縁がフリル状に波打っている個体群も見られるようです。育てやすい種だけでも、国内流通してほしいものだと思います。なかなか魅力的な「属」ですよね。2016/10/02
前述の通り、Hybanthus属は大きな「属」です、否、~でした。その事実は事実として、DNA解析による系統発生学の研究成果(2014年)により、ポンバリア(Pombalia)属、キューベリウム(Cubelium)属、ピゲア(Pigea)属などに分割再編され、結果として、Hybanthus属自体は小さな属になってしまいました。オーストラリアに自生する種だけになったのだそうです。communisは Pombalia属で落ち着いたため、Pombalia communis という学名に落ち着いたという認識で良さそうです。2020/09/20

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