分類 | ミヤマスミレ類 | |
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学名 | 基本種 | エイザンスミレ Viola eizanensis (Makino) Makino Published in: J. Jap. Bot.,1:15. (1917) |
変種 |
ヒトツバエゾスミレ Viola eizanensis var. simplicifolia Makino
ナルカミスミレ Viola eizanensis var. simplicifolia f. leucantha Hiyama
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品種 | シロバナエゾスミレ Viola eizanensis f. candida Hiyama, 1953 | |
異名 |
Viola chaerophylloides (Regel) W.Becker var. eizanensis (Makino) Ohwi
Viola dissecta Ledeb. var. chaerophylloides (Regel) Makino f. eizanensis (Makino) E.Ito
≡ Viola dissecta Ledeb. var. eizanensis Makino Published in: Bot. Mag. (Tokyo) 26:155. (1912)
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由来 | eizanensis : 叡山(京都・比叡山)の | |
外語一般名 | 【中】胡堇菜 | |
茎の形態 | 無茎種 | |
生育環境 | 山地のやや暗く湿り気味の西側斜面、林下を好む。 | |
分布 | 国内 | 青森県から九州の霧島まで分布する。太平洋側に多い。 |
海外 | ||
補足 | 日本特産。 | |
花の特徴 | 形状 | 中輪から大輪(花冠は2cm内外)。側弁に通常は毛がある。 |
色 | 淡紅から濃紅紫または白。側弁、唇弁に紫条が入る。 | |
距 | 太い円筒形。 | |
花期 | 普通。秋も返り咲きが見られる。 | |
花柱 | カマキリの頭形。 | |
芳香 | あり。 | |
補足 | 花弁の縁が波打つものが多い。萼の付属体に切れ込みがある。 | |
葉の特徴 | 形状 | 夏葉や実生第一葉が3裂する複葉。ヒゴスミレに近い細葉から幅広の葉まで多彩。 |
色 | 両面とも濃い緑色。表裏で差が少ない。 | |
補足 | 夏葉はかなり大型になり直径20cmを越えることがある。この時期ではヒゴスミレとの形状の違いが顕著になる。 変種に葉が一本にまとまったようなヒトツバエゾスミレがある(単葉変種)。 |
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種の特徴 | 形状 | 倒卵形。へその方へ尖る。中粒。種枕が目立つ。 |
色 | 種子:濃褐色、種枕(エライオソーム):淡褐白色。光沢はない。 | |
補足 | ||
根の特徴 | 白く細長い。 | |
絶滅危惧情報 | 青森県:絶滅危惧Ⅰ類、山形県:絶滅危惧Ⅱ類、千葉県:絶滅危惧Ⅰ類、富山県:絶滅危惧Ⅱ類、石川県:絶滅危惧Ⅰ類、福井県:準絶滅危惧種、京都府:絶滅危惧Ⅰ類、兵庫県:準絶滅危惧種、鹿児島県:絶滅危惧Ⅰ類 | |
基準標本 |
エイザンスミレ : 比叡山 1895 by J. Matsumura(松村任三)(東京大学収蔵)
ナルカミスミレ : 群馬県 鳴神山 1952/05/09 by M. Fururse(京都大学収蔵)
シロバナエゾスミレ : 山梨県 三ツ峠山 1935/05/15 by K. Hiyama(東京科学博物館収蔵、J. Jap. Bot.,28,151-155)
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染色体数 | 2n=24 | |
参考情報 |
種内,種間,群集における植物多様性研究(遠山弘法:国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター)
植物地理・分類研究 68(1): 19-30 (2020)、第18回 日本植物分類学会奨励賞 受賞記念論文 |
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その他 | カクレミノという別名があるらしい。蟻散布植物。 | |
大津市の花**
松尾芭蕉が「野ざらし紀行」のなかで小関越*をしたときに
「山路きて 何やらゆかし すみれ草」と句を残しているなど
大津にゆかりの深い花としている(大津市公式サイトより)* (小関越)京都市山科区四ノ宮鎌手町と滋賀県大津市小関町の間の峠 ** (ロゴ)個人的かつ非営利的な使用目的の利用は可とのこと |
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ふるさと切手「季節の花シリーズ」第2集(2012/03/01発行)
* (総務省|郵政事業サイトより) |