佐賀のすみれ
 時間を掛けて「佐賀県植物目録」を探しているのですが、なかなか探し当たりません。
 参考にしたのは「佐賀植物友の会」さんが毎年発行している「佐賀の植物」です。個人としての会員さんが調査した近隣調査の結果を参考にさせていただきました。この会は活発な活動をされていることが知られていますが、他の植物誌や植物目録のような監修が入った資料ではありませんので、予め、お断りしておきます。近隣調査は楽しいですよね。それにしても、近隣にこれだけの種が自生していたら、それだけで嬉しくなってしまうところです。
(2009/10/19)


種(無茎) 品種または変種 参考資料 補足
アカネスミレ A)
アカバナスミレ
アリアケスミレ A) C)
エイザンスミレ A) C)
コスミレ A) C)
コミヤマスミレ
シハイスミレ A)
シコクスミレ B) C) 佐賀県:準絶滅危惧
シロスミレホソバシロスミレ B) 佐賀県:絶滅危惧II類
スミレ A) C)
ナガバノスミレサイシン B) 佐賀県:絶滅危惧IB類
ナンザンスミレヒゴスミレ
ノジスミレ A) C)
ヒメスミレ A) C)
ヒメミヤマスミレ C)
フモトスミレ A)
マルバスミレ A)
種(有茎) 品種または変種 参考資料 補足
アオイスミレ A)
キスミレ
タチツボスミレ A)
オトメスミレ A)
コタチツボスミレ A)
ナガバノタチツボスミレ A)
シロバナナガバノタチツボスミレ A)
マダラナガバノタチツボスミレ
ニオイタチツボスミレ A) C)
テリハニオイタチツボスミレ A) ケナシニオイタチツボスミレ
ニョイスミレ A) C) (ツボスミレと記載)
シラユキスミレ A)
ヒメアギスミレ
種(自然交雑) 自生確認 補足
ヒノクマスミレ 博物館報 アカネスミレ x コスミレ
フモトシハイスミレ フモトスミレ x シハイスミレ
種(自然交雑 無名) 参考資料 補足

書籍上、表現が不確かな種に関しては除外し、変種や品種については主要なもののみを選びました 〇=自生確認

記号 参考資料 著者、編者 発行/出版 発行
A) 佐賀の植物 佐賀植物友の会 佐賀植物友の会 2007年版
B) レッドデータブックさが2010 植物編 佐賀県 佐賀県 2011年3月
C) 改訂版 佐賀の野草(上) 貞松光男 佐賀植物友の会 2017年3月

気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 佐賀市の例 (総務省統計局資料を利用)

各地のすみれ 掲載種について

 「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。

 それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
 編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。

 「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
 こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、明らかに編者各位にも歴史に対しても失礼な態度ではないでしょうか。
 現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。


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 (2009/10/19) Latest Update 2024/04/14 [80KB]

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