新潟のすみれ
 何度か訪れたすみれを探す旅で出逢ったすみれたちは確かだと思っています。それ以外については、これまでに集めた情報、信頼性が高いと認識しているwebサイトからピックアップしました。この段階では、まだ未完成です。
 追って、「新潟県植物事典」を確認できましたので、追加更新しました。ただ、幾つかの疑問を抱えてしまいました。先ず、シハイスミレとマキノスミレが併存する地域だったかな、という点です。一応記載しましたが、確認が必要だと思います。それから、なんとナンザンスミレが登場します。さすがに記載は避けました。
 品種が取り上げられるか否かは余り大きな問題ではないと思いますが、基本種レベルでの記載の有無は大きいなと思います。信頼できる幾つかの情報と合致しない種が表現されていますが、もう少し資料探しをしてみたい地域です。
(2009/09/09)

 個人的に入手した資料により、新潟県植物事典に大幅に情報を追加しなければならないことが分かっていました。ただ、個人資料の扱いに困っていたのですが、『新潟県植物目録(チェックリスト)』により、この作業が進みました。照合の結果、エイザンスミレ、ヒナスミレ、フモトスミレ、ミヤマツボスミレを追加することになりましたが、まだ、*エゾアオイスミレと複数の変種や品種が書籍上では確認できていません。
(2010/05/24)

 2010年発行の『新潟県植物誌(遺稿)』は『新潟県植物目録(チェックリスト)』と同じ植物同好じねんじょ会が5年後に発行したという体裁になっていて、追加情報を期待したものの、保留扱いとした経緯があります。事情としては、ナンザンスミレに続き、ダイセンキスミレ、フチゲオオバキスミレ、フジスミレなどが登場して、全体として、「入手した情報をそのまま記載した」との印象が強く、取扱いを保留せざるを得ませんでした。
 ハイナガハシスミレとエダウチナガハシスミレが登場します。同一人物が同年に蔵王で観察したとの記載です。他に、シロバナナガハシスミレと、別にシラユキナガハシスミレ、オトメナガハシスミレが並びます。イチゲキスミレ、タチスミレ、加えて、キンモンスミレ、フキスミレの記載もあります。
 できるだけ、否定せずに済ませたいところですが、妙高山でタチスミレが観察されたという記録について、自分なら、疑問なく記載する勇気は出てきません。シロバナナガハシスミレとシラユキナガハシスミレの双方を記載するとなると、記載前の検討が十分とは言いがたいと思いました。標本情報を伴う一次資料ではないこともあり、ここは情報追加に至りませんでした。
(2026/06/28)


アナマスミレ マキノスミレ アワガタケスミレ オオタチツボスミレ ナガハシスミレ オオバキスミレ
種(無茎) 変種または品種 参考資料 補足
アカネスミレ A) B)
オカスミレ * 無毛品種
アケボノスミレ A) B)
アリアケスミレ 〇B)
ウスバスミレ B)
エイザンスミレ B)
コスミレ A) B)
シハイスミレ 〇B)
コンピラスミレ 〇A)
マキノスミレ 〇A) B)
フイリマキノスミレ *
シロスミレ B)
スミレ 〇A) B)
アナマスミレ 〇B)
スミレサイシン 〇A) B)
シロバナスミレサイシン * 白花変種
チシマウスバスミレ B)
ナンザンスミレヒゴスミレ B) 植物同好じねんじょ会
ノジスミレ 〇A) B)
ヒカゲスミレ A) B)
タカオスミレ *
ヒメスミレ 〇A) B)
フジスミレヒナスミレ B)
フモトスミレ B)
マルバスミレ B)
ミヤマスミレ A) B)
フイリミヤマスミレ *
種(有茎) 変種または品種 参考資料 補足
アオイスミレ 〇A) B)
アワガタケスミレ 〇B) 近年、独立種とされた
イソスミレ 〇A) B)
ケナシイソスミレ 無毛品、植物同好じねんじょ会
エゾアオイスミレ *〇
エゾノタチツボスミレ 〇B)
シロバナエゾノタチツボスミレ 白花変種
オオタチツボスミレ 〇A) B)
シロバナオオタチツボスミレ *〇
オオバキスミレ 〇A) B)
ナエバキスミレ A) B)
オオバタチツボスミレ B) レッドデータブック
キバナノコマノツメ A) B)
タカネスミレ A) B)
タチツボスミレ 〇A) B)
アカフタチツボスミレ 〇*
オトメスミレ *〇
コタチツボスミレ 〇*
シロバナタチツボスミレ 〇 白花変種
ツルタチツボスミレ A) B)
テリハタチツボスミレ 〇A) B)
シロバナテリハタチツボスミレ 白花変種
ナガハシスミレ 〇A) B)
シラユキナガハシスミレ B)
ニオイタチツボスミレ A) B)
ニョイスミレ 〇B)
アギスミレ B) 葉が弓状
シラユキスミレ 〇 白花変種
ミヤマツボスミレ 〇B) 高山性変種
種(自然交雑) 参考資料 補足
イワフネタチツボスミレ 〇 オオタチツボスミレ x ナガハシスミレ
ムラカミタチツボスミレ 〇 タチツボスミレ x オオタチツボスミレ
ハリマスミレ 〇 スミレ x アリアケスミレ
ヘイリンジスミレ 〇 ヒメスミレ x スミレ
種(自然交雑 無名) 参考資料 補足

書籍上、表現が不確かな種に関しては除外し、変種や品種については主要なもののみを選びました 〇=自生確認

記号 参考資料 著者、編者 発行/出版 発行
A) 新潟県植物事典 野田光蔵 丸山昌夫 1980年8月30日
B) 新潟県植物目録(チェックリスト) 新潟県植物目録編集委員会 植物同好じねんじょ会 2005年2月

気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 新潟市の例 (総務省統計局資料を利用)

各地のすみれ 掲載種について

 「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。

 それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
 編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。

 「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
 こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、多くの場合、編者各位にも歴史に対しても失礼な態度になりかねないと懸念されます。
 現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。


(つぶやきの棚)徒然草

 (2009/09/09) Latest Update 2026/06/28 [130KB]

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