群馬のすみれ
想像していましたが、群馬、長野、岩手は編集がたいへんです。元々、自生種が多いのですが、これでもか!と言う程に、変種、変種、珍種が登場してきます。一応、自分なりの解釈をして、最低限ながら名称の統一をしました。分ける必要があるか否かという点については、結果的には誰がやっても独断と偏見になってしまいますが、仕分けをしました。それでも、これだけの行数になってしまうところがスゴイですね。
さて、困ってしまったのが、ミツバタチツボスミレおよびケミツバタチツボスミレです。二重の意味で、これを分けるのか迷いましたが、現状は補足のみにとどめました(
*注 学名があります)。ビロードスミレ、ジクゲシロスミレ、ウスゲオカスミレ、ハダカミヤマスミレに至っては、どう扱ってよいか、少し時間をもらおうかと思います(笑)。
加えて、自然交雑種も多く記載されていますので、紹介しておきます。ヤシュウスミレ、フイリタナオスミレ、ムラカミタチツボスミレ、スワスミレ、オクタマスミレ、エドスミレ、キレバノジスミレの7種でした。おそらく、もっと載せたかったのではないかと感じてしまいます。
(2009/08/17)
せっかく入手していたアメフさん(大平満氏)の「群馬のスミレ(上毛新聞社)」から、遅ればせながら情報を追加しました。品種レベルのすみれたちもマメに収録されており、かなり行数が増えてしまいました。自然交雑種の記述も多いですね。
以前、黒猫号で伊香保や中之条町辺りを走り回っていた頃のことを思い出しました。ソラムキタチツボスミレという不思議な名前を書籍で読む以前のことでしたが、「何か変な方向を向いたタチツボスミレが咲いてるなぁ」と撮影したのは赤城山中腹でのことでした(オトメ型でしたね)。
(2021/05/17)
前述のアメフさんは20年以上のnifty-serve仲間ですが、初めて話す機会があり、「群馬のスミレ」にサインをいただきました。ミーハーです(笑)。
(2022/05/13)
書籍上、表現が不確かな種に関しては除外し、変種や品種については主要なもののみを選びました 〇=自生確認
記号 |
参考資料 |
著者、編者 |
発行/出版 |
発行 |
A) |
群馬県植物誌 改訂版 |
群馬県高等学校教育研究会生物部会 |
群馬県 |
1987年3月30日 |
B) |
群馬のスミレ |
大平 満 |
大平 満 |
2016年3月24日 |
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【参考:気象統計情報】 前橋市の例 (総務省統計局資料を利用) |
各地のすみれ 掲載種について
「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。
それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。
「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、明らかに編者各位にも歴史に対しても失礼な態度ではないでしょうか。
現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。